富士電機と東北電力が新たに結んだ脱炭素契約
富士電機株式会社の子会社、富士電機津軽セミコンダクタ株式会社(青森県五所川原市)は、東北電力株式会社(宮城県仙台市)とオフサイトPPA(Power Purchase Agreement)に関する契約を締結しました。この契約は、富士電機津軽セミコンダクタが新設される風力発電所からの電力供給を受けるもので、2025年5月から運転を開始する予定です。
オフサイトPPAとは
オフサイトPPAとは、設置場所とは別の発電設備から発電された電力を購入する仕組みです。富士電機津軽セミコンダクタは、秋田県内で運転する予定の風力発電所から出力約6,550kWの電力を供給されます。この契約は、東北電力グループとして初めてとなる新設風力発電所を利用したものです。
CO2排出量の削減
富士電機津軽セミコンダクタは、再生可能エネルギー電力を使用することにより、2022年から年間約600トンのCO2排出量を削減しています。しかし、この新しいPPAの導入により、さらなる約8,900トンのCO2排出量削減が見込まれており、合計で年間約9,500トンもの削減が実現可能となります。これは企業の持続可能性を高める重要な取り組みです。
富士電機の環境への取り組み
富士電機は「環境ビジョン2050」を掲げ、2030年度までに温室効果ガスの排出量を2019年度比で46%超削減することを目標としています。この目標に向けて、省エネ設備や太陽光発電導入、再生可能エネルギーの購入拡大を進めており、2030年度の電力使用量における再生可能エネルギーの比率を55%に引き上げる計画です。今回のPPA契約もその一環となります。
東北電力の脱炭素サポート
一方、東北電力は2050年までのカーボンニュートラル達成に向け、再生可能エネルギーや原子力の活用、火力発電の脱炭素化を進めています。お客様の環境意識の高まりとニーズに対応するため、さまざまな「グリーンエネルギーソリューション」を提案し、地域社会のカーボンニュートラル実現にも貢献します。
この契約締結により、富士電機津軽セミコンダクタと東北電力は再生可能エネルギーを活用した新たな電力供給の形を築き、脱炭素化社会の実現へ向けた強い意志を示しました。今後も両社の取り組みに大いに期待が寄せられます。