アートで高齢者施設に笑顔を届ける取り組み
東京都世田谷区に位置するギャラリーカフェ「ジョルジュ」は、2012年のオープン以来、数多くのアートイベントやコンサートを開催し、地域のアート文化の発展に努めてきました。実際、これまでに300回以上のイベントを展開し、150人以上の作家と関わってきたのです。
しかし、2020年にはコロナ禍が訪れ、アートや文化活動は、しばし「不要不急」とされ、多くのイベントが中止に追い込まれました。そこで、行き場を失った作家たちに発表の場を提供するためにスタートしたのが、「GardenGeorge(ガーデン・ジョルジュ)」というアーティストコミュニティです。このコミュニティには、日本刺繍や水彩画、マスキングテープアートなど、さまざまなジャンルの25名の作家が参加しています。毎年立春の頃に開催される「ジョルジュ・アートフェスタ」では、相互に刺激を受け合いながら作品を発表し合っています。
今年のアートフェスタでは、利用者たちがあるバラおりがみ作家の作品の前で「映えスポット」として楽しむ姿に私たちは深い感銘を受けました。華やかなバラの背後で、笑顔が輝いていたのです。このような光景を高齢者施設でも実現できないかと思いました。施設内に「映えスポット」を設け、利用者が手がけたバラを髪や洋服に飾り、共に楽しむというアイデアが浮かびました。さらに、マスキングテープを使ったアートや、デジタル書道を行う作家たちもおり、まさにアートは高齢者のレクリエーションに新風をもたらす可能性を秘めています。
福祉現場へのアートの導入
私たちは、アートと福祉が手を組む未来を描いています。高齢者施設にアートを取り入れることで、入居者の生活の質が向上するだけでなく、アートに関わる作家たちの新たな活躍の場が生まれると考えています。一般には、音楽や紙芝居などのボランティア活動が主流ですが、私たちはこのアートの有料化によって作家のモチベーションを高め、結果的に社会全体におけるアートの価値を向上させることを目指しています。
「GardenGeorge」では、以下のサービスを用意し、高齢者の方々に笑顔を届けます。
- - アートのサブスクリプション: 展示物のレンタルで、季節ごとに施設内を心地よく彩ります。
- - ワークショップ開催: バラおりがみやマスキングテープアート、タブレット書道など、参加者が楽しむアート体験を提供。
- - イベント開催: ギターの弾き語りや紙芝居など、施設のレクリエーションを豊かにします。
窓口はギャラリーカフェジョルジュが一元化しており、スムーズなコミュニケーションを図っています。これにより、施設との協力もしやすく、年間を通じてバランスの良いプログラムを提供することが可能です。お問い合わせは、03-6411-4333まで。
私たちは、企業と高齢者施設がアートの力を通じて連携する社会の実現を夢見ています。私たちのプロジェクト「April Dream」は、未来のビジョンを発表することを目指しており、実現に向けて全力を尽くしています。