カンボウプラス、放射冷却素材『SPACECOOL』を使用した新製品『チュービング』を発表
カンボウプラス株式会社が、最新の放射冷却素材『SPACECOOL』を活用した新製品『チュービング』の発売を発表しました。この製品は、2024年7月から利用可能になる予定です。
この新素材は、直射日光のもとでもゼロエネルギーで外気温よりも温度を下げる能力を持つ、世界最高レベルの放射冷却性能を特徴としています。特に屋外での暑熱対策としての活用が期待されています。
『チュービング』の特徴
新しい『チュービング』は、面ファスナーやファスナーを利用して簡単に脱着が可能です。これにより、屋外に存在する円筒状の設備、例えば水道管やガスボンベなどの内部温度上昇を効果的に抑制することができるようになります。具体的な仕様は以下の通りです。
- - 幅:40cmおよび60cmの2種類(希望の長さにカット可能)
- - 長さ:25m
- - 種類:面ファスナータイプとファスナータイプの2種類
- - 導入用途例:屋外の水道管、ガス管、ガスボンベなど
実証試験の内容
『チュービング』の温度抑制効果を検証するため、実証試験が実施されました。具体的には、直径19mmの塩ビ管を3本並べ、それぞれ『チュービング』施工、一般的な帆布施工、施工無しの3種類で、水道水を流し出口の温度を測定しました。このテストは、2023年10月23日11時から10月25日16時30分にかけて行われました。
試験において流量は約100〜140ml/分で、最も水温差が顕著に表れた10月24日14時時点では、外気温が24℃、水温が33.5℃でした。その結果、通常の水配管では水温が38.6℃に達し、一般的な帆布施工の水配管は31.9℃、一方『チュービング』を施した水配管では29.7℃に留まり、通常の水配管と比べて8℃以上の温度差が確認されました。さらに元の水温からも約4℃の温度低下が見られました。また、長い水配管を使用することで管内の水の滞留時間が長くなり、放射冷却効果がさらに高まると考えられています。
カンボウプラスへのお問い合わせ
『チュービング』に関する詳細は、以下のカンボウプラス株式会社の公式連絡先までお問い合わせください。
放射冷却素材『SPACECOOL』について
『SPACECOOL』は、太陽光や大気からの熱を遮り、熱吸収を抑え、さらに放射冷却の原理を利用して熱を宇宙に逃がすことで、外気温よりも低温に保つことを可能にする新素材です。この技術は、独自の光学制御技術に基づいています。『SPACECOOL』は登録商標で、その冷却性能は非常に高く評価されています。
この新製品が、屋外設備の熱対策にどのような影響を与えるのか、多くの期待が寄せられています。