全国初のシニアeスポーツモデル事業、亀岡市で始動
京都府の亀岡市が、全国の自治体の中でも最初に「ゲーム」ではないシニア向けのeスポーツを導入しました。このプロジェクトは、シニア世代の身体知の向上や世代間コミュニケーションの促進を目指しています。そして、この取り組みは大阪関西万博や京都府知事杯等のシニアeスポーツ大会への出場を見据えたものです。
亀岡市におけるeスポーツの発展
亀岡市には、全国で初めてeスポーツ専用の施設が設置されており、その場所は「京都サンガスタジアム」です。このスタジアム内のeスポーツZONEは、京都eスポーツ振興協議会の主催によって、年間を通じて全国大会や近畿大会規模のeスポーツイベントが開催されてきました。大会の賞品には亀岡市の特産、高級黒毛和牛「亀岡牛」が贈られ、「亀岡牛争奪戦」としての認知度も高まっています。
2023年には、亀岡市の子育て支援イベントとeスポーツがコラボし、多世代が協力して楽しむ場が設けられました。このような施策から、地域住民の健康促進やコミュニティの活性化が期待されています。
シニア向けeスポーツの理念と効果
当プロジェクトでは、シニア世代を対象にしたeスポーツの体験会や講習会を開催し、健康的なライフスタイルの維持向上を図ると共に、世代間の交流を促します。具体的には次のような効果を目指しています:
- - 身体知の向上:心身の健康を保つ活動としてのeスポーツ。
- - 世代間コミュニケーションの活性化:孫世代と一緒に楽しめる内容。
- - 地域コミュニティの活性化:公共施設としてのeスポーツ活用。
また、亀岡市では「GeeSports大会」への参加を目指すことにより、さらなるモチベーションを与えています。この大会では、三人一組で協力してシューティング形式のゲームに挑むスタイルです。この形式は、コミュニケーションの重要性を強調し、参加者同士の絆を深める効果が期待されています。
実施に向けた具体的な取り組み
2025年7月には、亀岡市総合福祉センターで「GeeSports大会」の参加チーム向けにレクチャーが行われます。この時に参加者が使うコントローラーは、シニア向けに開発されたもので、操作性が考慮されています。
亀岡市長の桂川孝裕氏は、「このプロジェクトを通じて、市民の皆さんがeスポーツの良さを理解し、高齢者の健康維持や世代間交流の促進に繋がることを期待しています」と述べました。さらに、今年の市制70周年を記念して、「かめおかカップ(仮称)」の開催も計画されています。
参加者の声
このプロジェクトに参加したシニアの皆さんも、それぞれに楽しんでいる様子が見受けられます。75歳の男性は「思ったより簡単に操作できて面白かった。試合になるとタイミング合わせが難しいが、それがまた楽しみ」とコメント。また、67歳の女性も「ゲーム経験がない中でも楽しめることに驚いた。協力しながら進めるのが楽しい」と語っています。これらのフィードバックは、シニア層における新たな楽しみ方の確立に寄与しています。
未来に向けた期待
亀岡市は、シニアeスポーツを通じて健康寿命の延伸や地域の活性化を期待しています。参加者の笑顔や喜びの声が、地域全体に広がることを願いつつ、今後の展開に注目が集まっています。