経理業務の効率化現状調査、無駄な二重登録が最多の理由とは
最近、経理業務の効率化をテーマにしたアンケート調査が実施され、その結果が発表されました。これは、請求書クラウド「ClimberCloud」を提供する株式会社NTTデータビジネスブレインズが行ったもので、全国の経理実務担当者221名を対象にしたものです。調査の背景には、近年のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進や、改正電帳法の完全義務化、インボイス制度の導入などがあり、企業の経理部門は業務プロセスの見直しを余儀なくされています。
調査によると、経理部門での業務プロセス改善について、回答者の71.3%が挑戦していると回答しました。しかし、18.5%は改善にあまり取り組んでいないとのことです。これは、経理業務の生産性向上には業務プロセスの改善が不可欠であるにもかかわらず、多くの企業が必ずしもそれを進め切れていないことを示しています。
業務改善の効果
経理業務が改善された結果、67.5%が「時間短縮」を挙げ、45.5%が「生産性向上」、35.7%が「コスト削減」と答えています。一方で、3.2%は「特に効果がなかった」と答え、その理由に「デジタル化によって業務が増えた」や「時間短縮効果が少なかった」といった意見がありました。これらの回答から、デジタル化が進む中でも業務が煩雑化する現実が浮き彫りになっています。
無駄作業の実態
さらに調査では、経理業務の中で無駄だと感じる作業についても聞いてみました。結果は、「データの複数システムへの二重登録」が38.0%と最も多く、次に「類似書類の複数回作成」が27.3%、そして「紙媒体と電子媒体への二重保管」が25.0%と続きました。このような二重登録の問題は、経理業務をより効率的に進めるうえでの大きな障害となっています。
業務フローの改善と可視化
経理部門での業務フロー改善について、29.6%が「定期的に行っている」、43.5%が「必要に応じて行っている」と回答し、73.1%が何らかの形で業務フローを見直している結果が出ました。業務フローの可視化については、45.6%が「可視化している」と回答しましたが、半数に満たないという実情もあります。業務の属人化を防ぐためにも、可視化は重要な施策であるとされる中で、実際にはまだ十分な対応ができていない状況が見える化されています。
経理業務における課題
経理業務の中で特に手間がかかる作業には、「経理関連システムの導入・運用」と「監査対応」が挙げられました。これらは、DX推進に伴う新たな業務として認識され、経理実務とは別の課題として企業に影響を与えています。これにより、業務を効率化するための施策を考える際には、従来の経理業務だけでなく、こうした新たな課題にも目を向ける必要があります。
まとめ
調査結果から、経理業務の生産性向上には業務プロセスの改善が不可欠であることが再確認されました。71.3%の企業が何らかの改善策を模索し、その中でさまざまな効果を上げている一方で、業務がより複雑化している現実もあります。今後はこうした問題を克服し、さらなる業務効率化を進めていくことが求められます。
経理業務のDX化を促進するためには、導入実績6,000社を超える「ClimberCloud」を検討してみるのも良いでしょう。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータビジネスブレインズ
ビジネスソリューション事業部ソリューショングループ
担当 : 山本(やまもと)
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