国内旅行市場は回復基調!じゃらん調査で明らかになった旅行者の傾向
株式会社リクルートが運営する観光に関する調査・研究機関「じゃらんリサーチセンター」は、2023年度の国内宿泊旅行に関する調査を実施しました。調査対象は全国1万5,520人の宿泊旅行者で、コロナ禍の影響が落ち着きを見せる中、国内旅行市場の回復傾向が鮮明になりました。
調査結果によると、2023年度の国内宿泊旅行実施率は49.5%と、日本人の約半数が宿泊を伴う旅行に出かけたことがわかりました。これは、コロナ禍以前の水準にはまだ届いていませんが、2022年度と比較すると大幅な増加となっています。
特に注目すべきは、若年層の旅行意欲の高さです。18~29歳の旅行実施率は他の年代層と比べて高く、特に女性層では友人との旅行が人気となっています。一方、男性層では「ひとり旅」の割合が高く、平均消費額も他の年代層と比べて高い傾向が見られました。
シニア層は、旅行実施率は他の年代層と比べて低くなっていますが、平均宿泊日数や宿泊費が高いため、延べ宿泊数では大きな割合を占めています。これは、シニア層が旅行に求めるものが、若年層とは異なることを示唆しています。
国内旅行市場における今後の展望
コロナ禍の影響が落ち着きを見せる中、国内旅行市場は回復基調にあります。しかし、従来型の大量観光客誘致ではなく、質の高い観光体験を提供することが重要になってきています。
今回の調査結果から、若年層は体験型旅行や個性的な観光スポットへの関心が高く、シニア層はゆったりとした滞在や健康に配慮した旅行を求めていることがわかります。
観光事業者や自治体は、これらのニーズを理解した上で、魅力的な観光コンテンツやサービスを提供することで、観光客の満足度を高め、持続可能な観光を実現していく必要があります。
まとめ
じゃらんリサーチセンターの調査結果から、2023年度の国内旅行市場は、コロナ禍の影響から回復しつつあり、特に若年層の旅行意欲が高いことが明らかになりました。今後、観光事業者や自治体は、旅行者のニーズを捉え、質の高い観光体験を提供することで、国内旅行市場のさらなる活性化を目指していく必要があります。