新たなカーボンオフセットシステム「みんなのカーボンオフセット™」の登場
TOPPANエッジ株式会社と株式会社ウェイストボックスは、企業や金融機関向けにカーボン・オフセットを支援する新システム「みんなのカーボンオフセット™」を2025年1月29日より提供開始します。このサービスは、サプライチェーン全体の脱炭素化を実現するため、オフセット枠の提供を行う「販売店機能」を備えており、企業がカーボン・オフセットを導入する際の人材やノウハウの不足を解消します。
何ができるのか?
「みんなのカーボンオフセット™」では、企業や金融機関が取引先や投融資先にオフセット枠を提供できる仕組みを整えており、これにより、サプライチェーン上の企業が自らの排出量を実質的に削減するための支援が可能になります。また、オフセット枠を利用する事業者は、オンラインでの手続き一括管理ができる「ユーザー機能」を使うことで、スムーズにカーボンオフセットに取り組むことができるでしょう。
このサービスは、第一段階としてあいおいニッセイ同和損害保険株式会社に導入される予定です。これを皮切りに、多くの企業がサービスを利用することが期待されています。
背景には何があるのか
日本政府は2050年までにカーボンニュートラルを実現することを目指しており、企業は温室効果ガスの排出量を削減しながら、その情報を開示することが求められています。特にプライム上場企業では、TCFD提言に基づいた情報開示が求められる中で、サプライチェーンにおける排出量の削減が急務となっています。
企業は自助努力だけでは削減が難しい場合が多く、カーボン・オフセットのニーズも高まっているものの、実際にはカーボンクレジットの調達に関するノウハウが必要なため、導入に苦労している企業も少なくありません。このような課題を解決するため、TOPPANエッジとウェイストボックスが共同でこのサービスを開発しました。
特徴と利便性
「みんなのカーボンオフセット™」の主な特徴としては、販売店機能を活用し、企業や金融機関がオフセット枠を調達し、サプライチェーンにおける取引先へ提供が行える点が挙げられます。この機能により、希望するカーボンクレジットをウエイストボックスを通じて簡単に調達でき、サプライヤーや投融資先に提供できます。また、温室効果ガスの排出量の算定からオフセット証書の発行までをオンライン一括管理できるため、手続きの煩雑さが軽減されます。
さらに、購入や報告実績を簡単に把握できるため、取り組みの進捗状況を確認しやすくなります。これにより、企業は従来のカーボンオフセット導入時の課題を解決し、実際に脱炭素化が進んでいるかどうかを効果的に管理できます。
今後の展開
TOPPANエッジとウェイストボックスは、2028年度までに500社へのサービス導入を目指しており、更なる連携を進めながら、カーボン・オフセットに関する周辺サービスの拡張も視野に入れています。この新たな取り組みが、企業の持続可能な成長と環境への配慮に繋がることが期待されています。
企業の取り組みを支えるウェイストボックスの役割
株式会社ウェイストボックスは、環境コンサルティングサービスを15年以上にわたり提供しており、企業における脱炭素活動を総合的に支援しています。また、同社はカーボンクレジットの調達だけでなく、その創出にも取り組んでいるため、トータルサポートが可能であり、企業の環境負荷把握に役立つ情報開示を行っています。
TOPPANエッジは、このサービスを通じて企業や社会の課題解決を使命とし、より持続可能な未来に向けた一歩を踏み出しました。企業ビジョンに基づいて、社会のコミュニケーションをより安心で快適にすることを目指しています。その努力が、サプライチェーン全体の脱炭素化に寄与することを願っています。