微細藻類の未来
2025-06-27 10:54:51

微細藻類を用いた新しい油脂生産技術の実用化への道

微細藻類を活用した新しい油脂生産技術の展望



近年、環境問題への関心が高まる中、気候変動対策としての新たな技術の開発が進められています。その中で、微細藻類に注目が集まっており、特に油脂生産における可能性が期待されています。株式会社ファイトリピッド・テクノロジーズは、先日行った資金調達により、この分野での先進的な取り組みを加速させることが明らかになりました。

ファイトリピッド・テクノロジーズの概要



神奈川県横浜市に本社を構えるファイトリピッド・テクノロジーズは、2021年に東工大発のベンチャーとして創設されました。主に企業との共同研究を通じて、微細藻類の可能性を引き出す研究開発を行っています。特に、ターゲットとしている油脂高生産藻「ナンノクロロプシス」は、食用油脂やω3脂肪酸を高効率で生産できる能力を持つことで知られています。

シードラウンドでの資金調達



最近、同社はシードラウンドにおいて2億2千万円の資金を調達しました。出資先には、京都大学イノベーションキャピタルやリバネスキャピタル、三菱UFJキャピタルなどが名を連ねています。これにより、ファイトリピッド・テクノロジーズは、微細藻類の培養技術や脂質抽出技術を一層推進していく方針です。この資金を活用して、自社の培養施設を設立し、効率的に藻類から食用油脂や食用たんぱく質を生産し、企業との連携を深めていくことを目指しています。

ナンノクロロプシスの優れた特性



ナンノクロロプシスは、その優れた脂質生産能力が特長です。食用油脂の生産だけでなく、バイオ燃料としての利用も期待されています。油脂とは違った形でω3脂肪酸を蓄積する性質も持っており、これによりさまざまな食品資材の供給が可能になります。

環境への貢献と未来の展望



ファイトリピッド・テクノロジーズは、微細藻類の大規模生産を推進することにより、カーボン・ニュートラルへの貢献を目指しています。藻類を利用して二酸化炭素を吸収し、その生産過程で得られる有用な脂質を食品企業などに提供することで、持続可能な社会の実現に向けて新しい道を切り開く計画です。

また、同社の取り組みは、食品業界だけにとどまらず、エネルギー分野への進出も視野に入れています。バイオ燃料の資材提供という新たな市場への挑戦は、持続可能なエネルギーの確保にも寄与するでしょう。

まとめ



環境問題への対応策として、ファイトリピッド・テクノロジーズは微細藻類を利用した革新的な油脂生産技術の実用化に向けて邁進しています。今回の資金調達により、さらなる研究開発が期待されており、今後の動向から目が離せない状況です。持続可能な未来に向けたこの取り組みが、多くの人々に恩恵をもたらすことを祈っています。


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会社情報

会社名
株式会社ファイトリピッド・テクノロジーズ
住所
神奈川県横浜市緑区長津田町4259-3Science Tokyo 横浜ベンチャープラザ W202/W402
電話番号
080-7145-6460

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