英語圏一強時代の変化が見えてきた
2025年が近づく中、ワーキングホリデーの人気渡航先が新たなトレンドを見せています。
日本ワーキング・ホリデー協会(JAWHM)が行った調査によると、イギリスやニュージーランド、カナダといった伝統的な英語圏の国々が依然として人気を維持している一方で、アジアの新興国が急速に注目を集めています。
定番国は安定した人気を保つ
ワーキングホリデー制度の確立から45年を迎えた日本。これまで多くの若者がオーストラリアやカナダでの学びや就労を経験してきました。1925年上半期の人気国ランキングでは、
1位:オーストラリア、
2位:カナダ、
3位:ニュージーランド、
4位:イギリス、
5位:アイルランドと、従来の人気国が上位に名を連ねています。
対照的に、ランキングの下位には顕著な変化が見られました。2018年には上位にあったスペインやオーストリアはリストから姿を消し、韓国や台湾の名前が新たに加わりました。このことは、おそらく円安や物価の高騰が影響しているのでしょう。
アジア新興国の注目
韓国と台湾の上昇は、いくつかの要因によるものです。
まず、近距離でのアクセスが容易で航空券にかかるコストが比較的低いため、若者にとって渡航がしやすくなっています。さらに、これらの国々は文化やライフスタイルの魅力を強く持っています。
韓国ではK-POPやドラマ、ファッションが人気を集めており、台湾では夜市や独特のグルメ文化が若者に支持されています。これにより、単なる学びの場としてだけでなく、文化体験を求める渡航スタイルが新たに生まれています。
進化するワーホリの価値
さらに、語学スキルの向上や国際的なビジネス環境での経験が可能になることで、キャリア形成にも良い影響を与える一因となっています。特に、韓国語や中国語といった英語以外の言語を学ぶことで、差別化されたスキルを身に付けることができるのです。日本語対応の環境も増え、初めてのワーホリを考える若者にとってのアドバンテージも広がっています。
新たなライフスタイルの選択肢
こうした変化は、単なる語学学習や就労体験を超え、ライフスタイルや自己表現の一環としてのワーホリが広がりを見せていることを示唆しています。アジア圏におけるワーキングホリデーの制度拡充や受け入れ体制が進むにつれて、より多様な選択肢が増えていくことでしょう。
調査の概要と背景
今回の調査は、全国の10代から20代のワーキングホリデーを考えている男女を対象に400名を掘り下げ行いました。調査期間は2025年の1月から8月までで、オンラインを通じて実施されています。この調査結果を基に、公表する際には必ず「日本ワーキング・ホリデー協会調べ」との記載が求められます。
現在、ワーキングホリデーは英語圏だけでなく、アジアの国でも多様な観点から選ばれるようになっています。これにより、より多くの人々が世界を舞台に新たな経験を積んでいくことが期待されます。今後もワーキングホリデー制度が広がる中で、皆が自身の理想的な体験を手に入れられることを願っています。