日本における歯科医院の通院実態
オーラルライフプロジェクトによる全国調査が、私たちの口腔健康に関連する恐ろしい実態を浮き彫りにしました。この調査は、20~60代の男女4,700名を対象にしており、その結果、特に気になる数字がいくつか見受けられました。
調査の概要と狙い
調査は2025年4月22日から5月1日まで実施されました。目的は、日本における歯科医院への通院状況や、人々の口腔内の健康状態を確認することでした。調査結果には、歯科医院に通うことへの不安や実態が、改めて明らかにされています。
サマリーで見る通院の実態
調査から得られたデータを見ると、全体の38.7%の人々が口腔内に違和感や悩みを抱えていることがわかります。特に年齢が上がるにつれ、その傾向が強まります。顕著な悩みの内容は、以下の通りです。
1.
歯石や歯垢(43.1%)
2.
歯の色(37.1%)
3.
口臭(33.1%)
若年層は「歯の色」や「口臭」といった見た目に関する悩みを抱え、高齢者層は「歯石や歯垢」や「歯ぐき」への関心が強いことが特徴的です。
定期的な通院の必要性
調査結果によると、過去半年以内に歯科医院を訪れたのは全体の43.1%であり、若者と高齢者とで大きな開きがあることが明らかになりました。最も通院率が高かったのは岐阜県の59.0%であり、逆に和歌山県や茨城県では34.0%と低い結果に留まっていました。このような差異から、地域差も問題となることがわかります。
また、興味深いのは、全体の25.2%にあたる人々が「5年以上歯科医院に行っていない」と回答しました。特に滋賀県では、その割合は63.6%と他の都道府県よりも高く、口腔の健康管理はますます重要になってきています。
ネガティブなイメージが影響
さらに、調査によると、33.6%が歯科医院への通院をネガティブに捉えていることがわかりました。特に新潟県では、48.0%が通うことに対して拒否感を示しています。歯科医院といったら「痛い」というイメージが37.3%の人にとっての共通認識であり、その多くが「小学生の頃」から抱いていることがわかりました。ここでも幼少期の印象が現在の行動に与える影響が浮き彫りになっています。
本調査の成果と今後の展望
調査を監修した築山鉄平先生は、今回の調査結果が貴重であり、定期的な歯科メンテナンスの重要性を訴えています。また、予防歯科の普及が求められる現状を指摘し、日本が口腔健康大国になることを期待しています。こうした情報をもとに、今後の歯科医療の質を向上し、国民の口腔健康の充実を目指していく必要があります。
企業の役割と活動
本調査を行ったSCOグループは、「テクノロジーで『105年活きる』を創造する」ビジョンを持ち、歯科医院向けのプロダクトやサービスを提供・普及しています。健康な口腔環境を提供するために、全国の歯科医院に対して様々なソリューションを展開しています。これにより、治療に専念できる環境を整え、より多くの人々の健康を支えることを目指しています。このような取り組みにより、歯科医療がより身近な存在となることが期待されます。
最後に
私たちの口腔の健康は全体の健康に大きな影響を持ちます。これからも定期的なチェックアップを忘れず、健康な生活を楽しんでいきたいものです。