20代求職者が求める理想の一次面接官とは?
先日、株式会社ジェイックが運営する就職支援サービス「ジェイック 就職カレッジ®」が行った調査で、20代の求職者が理想とする一次面接官が明らかになりました。この調査は、2024年7月1日から9月10日の期間に登録者である20代の求職者111名を対象に実施されました。
調査結果の概要
調査の結果、最も望まれる一次面接官のスタイルは「配属先上司」で、35.1%の支持を得ています。続いて「人事担当者」が34.2%で僅差で続きます。一方、若手社員や中堅社員が同率11.7%という結果で、社長やAI面接官はそれぞれ3.6%および0%という低い支持でした。
理由が示す求職者の心
さらに、面接官を選ぶ理由に関する質問では、「仕事内容などのリアルな働き方を知りたい」が52.3%で最も高い数値を示しました。他には「一緒に働く人と会いたい」が41.4%、適性の確認を重視する声も29.7%ありました。このような結果から、求職者が一次面接を単なる選考ステップとしてではなく、職場環境や雰囲気を理解するための貴重な機会と捉えていることが分かります。
現場に近い面接官の実績
この調査を受けて、株式会社ジェイックの執行役員である柳井田氏は、求職者が求める面接官像の背景を考察しています。「配属先上司や人事担当者が理想である理由は、リアルな働き方や一緒に働く人との関係を深めたいためです。面接を通して、求職者は社風や職場環境を感じ取りたいのです」とコメントしています。
さらに、一次面接を通じて企業は自社の魅力を伝える重要な機会であるという点も指摘しました。そのため、配属先が決まっている場合は上司を面接官に選ぶことや、フレキシブルに面接官を選ぶこともすすめています。
企業側の提案
特に、労働条件や福利厚生を他社との差別化が難しい時期には、求職者が聞きたいことや会いたい人物のリストを事前にヒアリングすることで、より個別対応が可能な選考プロセスが設計できると考えています。また、内定前後には実際に活躍する若手社員や中堅社員との対話を設けることも推奨されており、職場イメージの向上につながるでしょう。
結論
この調査を通じて、20代求職者は一次面接の重要性を理解し、具体的な職場イメージを形成する場であると認識していることが明確になりました。そのため、企業は求職者との信頼関係の構築や職場環境の理解促進を意識し、最適な一次面接官を選定することが、優れた人材の確保につながります。これからの採用活動において、双方が納得のいく出会いを実現するための取り組みがますます重要になっていくことでしょう。