10代の居場所を支援する「オープンデー」開催
認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都中野区)は、全国の10代の若者の居場所を創出するために、各種団体や地域のシステムと連携してきました。この度、5月30日(金)に、これまでの取り組みを集約した「10代の居場所EXPO」の最終回として、全国一斉に「オープンデー」を開催します。
若者を取り巻く現状
不登校やいじめ、自殺の増加など、現代社会では子どもたちが直面する問題が多く取り沙汰されています。また、その背景には居場所を確保できない子どもたちの孤立があります。このような状況を改善すべく、2023年に設立されたこども家庭庁が「こどもの居場所づくりに関する指針」を持ち込むことになりましたが、依然として多くの課題が残っています。
特に、持続可能な運営を行うための人材育成や、官民協力の実現は多くの自治体からの声として現れています。「具体的にどう運営していけばいいのか分からない」といった悩みが、居場所づくりに取り組む団体の間で広がっています。
カタリバの活動
カタリバは、「ユースセンター起業塾」を運営し、10代の居場所を運営する団体を支援しています。他の自治体からの問い合わせが増える中、今回は「具体的にどう始めればよいか」という声に応えるべく、これまでの成功事例をもとに「10代の居場所EXPO」を企画することになりました。
5月30日の「オープンデー」では、参加者が直接地域の活動現場を訪問し、実際の運営や利用の様子を見聞できる機会を設けています。現場を体感することで、より深い理解が得られることでしょう。これにより、官民の協働による持続可能な居場所づくりが進展することを期待しています。
どんな施設が見学対象か
参加者が訪問できるのは、カタリバが支援してきた全国のユースセンターの活動拠点です。具体的には、次のような施設が名を連ねています:
- - 北海道砂川市「みんなの秘密基地」
- - 岩手県の「いわてユースセンターミライト」
- - 福島県郡山市の「ゆ~くる」
- - 千葉県八街市の「ナッツアップ?」
各施設では、実際の運営内容や地域とのつながりを知るための案内と質疑応答が行われます。見学の時間はそれぞれ異なりますが、事前に申込みを行うことで、興味のある施設を選んで訪問できます。
参加方法
「オープンデー」は無料ですが、事前申込が必須です。自治体職員や図書館、教育関係者、居場所づくりに関心をもつ団体など幅広い参加者が対象です。申し込みは、2025年4月30日までに行う必要があります。詳細はカタリバの特設ページで確認できます。
この取り組みを通じて多くの人たちが、子どもたちの居場所づくりに参加し、新たな現場の情報を得たり地域の連携を深めたりする貴重な機会となることを願っています。社会全体で支え合う環境をつくる一歩として、この見学会を位置づけたいと考えています。また、今後もカタリバは、10代のイノベーションを助ける活動を進めて次世代の育成に寄与していきます。