ギオン、2025年度の人事制度を大幅改定
株式会社ギオンは、2025年度から人事制度を見直し、社員のエンゲージメントを高める取り組みを進めます。この改定は、働く環境の向上や評価制度の刷新を通じて、社員一人ひとりが輝くことを目指しています。特に「待遇の充実」や「評価・表彰制度の進化」が主な柱となり、これまでの制度を一新します。
人事制度改定の背景
物流業界においては、現在2024年問題が注目されています。この問題を克服するために、ギオンは「人を大切にする」企業文化を根付かせ、制度の持続的な見直しを行ってきました。今回の改定では、社員が安心して働ける環境を整えるとともに、成長の機会を提供し、称賛し合える文化を築くことの重要性が強調されます。これにより、社員の定着率向上やモチベーションの向上を図る狙いがあります。
待遇面の充実
2025年度からは年間休日を115日から120日へと拡充し、ワークライフバランスに配慮した労働環境を提供します。また、昨年度は給与体系を見直し、特にドライバー職においてはおおよそ15%のベースアップを実施。その他の職種でも約6%の改善が見られ、結果として採用力の向上にもつながりました。定年後の嘱託社員に対しても、「同一労働・同一賃金」を徹底し、安心して長く働ける環境を提供しています。
評価制度の見直し
評価制度においては、新たにMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)に基づく「バリュー体現目標」が加わり、社員の行動を可視化する仕組みが整いました。公平性と透明性を確保するために、目標設定や評価会議を活用し、社員同士が互いに称え合う文化を促進します。2025年度から導入される「チーム改善賞」や「バリュー賞」によって、社員の成長を評価し、その結果を企業全体のパフォーマンス向上に結びつける計画です。
人材育成の強化
ギオンでは、企業内大学「衹園塾」を通じて次世代の管理職や物流プロフェッショナルを育成しています。2012年にスタートし、より実践的なカリキュラムを実施。特に入社3年目以降の社員を対象とした「ベーシックコース」と、管理職候補の社員を対象とした「マネジメントコース」を提供し、実際の業務に役立つスキルを身に付けてもらいます。
コミュニケーションの強化
ギオンは、人事データの一元管理を目的として「SmartHR」という労務管理システムを導入しました。このシステムを使うことで、従業員の意見を可視化し、環境の改善に生かしています。また、MVVや組織方針の共有を強化することで、社員の理解と共感を促し、主体的に行動できる文化を育てています。
今後の展望
株式会社ギオンは、「誇りを持って働ける」環境を設計することをビジョンとして掲げ、社員のエンゲージメントを重視しています。人を大切にすることが、企業の持続的成長の鍵であると考えています。新たに導入した評価制度や表彰制度を広く浸透させ、社員が共感し実践する姿勢を促すことで、会社全体の成果に貢献できると期待しています。
ギオンはこれからも、「人を活かす組織」を実現するために、制度の改善と運用を続けていく考えです。物流業界における新たな働き方のモデルを提案し、すべての社員が誇りを持って活躍できる職場づくりを目指します。
ギオングループの概要
神奈川県相模原市に本社を置くギオングループは、「運ぶ力で未来を作る」というミッションのもと、広範な物流サービスを展開しています。特に3PL事業においては食品を中心に扱い、業界における重要な役割を果たしています。2024年には全国90拠点が目標に定められており、今後も成長が期待されています。