怪異・妖怪研究の新時代
2025-04-30 11:27:54

新時代の怪異・妖怪研究を切り拓く全6巻刊行へ

新たな時代の怪異・妖怪研究



日本文化に根ざした怪異や妖怪の研究が、新たな時代を迎えようとしています。河出書房新社は、小松和彦氏の監修による新シリーズ「怪異・妖怪学コレクション(全6巻)」を2025年4月30日から刊行開始します。この新しいコレクションには、2000年以降に発表された鮮やかで興味深い論考が収められており、怪異・妖怪研究の最前線を知るには必読の一冊となっています。

過去のシリーズ「怪異の民俗学」



この新シリーズは、2000年から2001年にかけて小松和彦氏が編集した「怪異の民俗学」(全8巻)の四半世紀後に登場します。このシリーズは、古典的な文献に加え、民俗学、文化人類学、国文学、社会学、精神病理学など様々な分野から重要な論考を集めたもので、特にその独自のテーマ立てが話題を呼びました。第1巻には「憑きもの」や「鬼」など、さまざまな怪異・妖怪のコンセプトが取り上げられました。この作品は2022年に新装版として再刊行され、多くの読者から支持を得ています。

新たな研究成果を集めた論考集



「怪異・妖怪学コレクション」は、怪異・妖怪に関する研究がこれまでの枠を超えて進展したことを受け、特に学際的アプローチやデジタル化の影響が顕著な研究の成果が集大成されています。数々の興味深い論考は、単なる学術的価値を超え、読者にとっても面白く、日本文化の奥深さを伝えるものとなるでしょう。

第一回配本の特集内容



本シリーズの第一作では、廣田龍平氏と安井眞奈美氏が編集を担当し、妖怪の定義や多様性、そして国際的な視点からの比較研究に焦点を当てています。この巻には、妖怪の概念の深化や、聴覚と怪異現象に関する考察が含まれ、読者は幅広い視野から怪異・妖怪を鑑賞することができます。

小松和彦氏の監修による言葉



小松和彦氏は、本シリーズへの監修文で、過去25年間の研究の進展に触れ、妖怪への関心が高まる中での研究の重要性を語っています。「怪異・妖怪を文化として捉える視点が重要であり、デジタル化の新しい環境への対応も進んでいる」と述べています。この新シリーズは、未来の怪異・妖怪研究を切り拓く先駆けであり、今後の発展にも期待が寄せられています。

今後の刊行ラインナップ



今後の刊行予定としては、以下のようなテーマが続きます:
  • - 5月:「歴史のなかの怪異・妖怪」
  • - 6月:「怪異・妖怪の博物誌」
  • - 7月:「文芸のなかの怪異・妖怪」
  • - 8月:「娯楽としての怪異・妖怪」
  • - 9月:「現代を生きる怪異・妖怪」

各巻がどのような知見を提供するのか、期待が高まります。学際的なアプローチを取り入れたこのコレクションは、謎多き日本の怪異と妖怪研究に新たな光を当てることでしょう。

書誌情報



  • - シリーズ名:怪異・妖怪学コレクション
  • - 書名:1怪異・妖怪とは何か
  • - 監修:小松和彦
  • - 編者:廣田龍平、安井眞奈美
  • - 仕様:四六変型判/並製/352ページ
  • - 初版発売日:2025年4月30日
  • - 定価:3300円(本体3000円)
  • - ISBN:978-4-309-71481-3

ブックレビューや書籍購入は、ここから確認できます


画像1

画像2

画像3

会社情報

会社名
河出書房新社
住所
東京都新宿区東五軒町2-13
電話番号
03-3404-1201

トピックス(エンタメ)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。