さかなドリーム1.9億円調達
2023-09-29 10:00:04
「世界一旨い魚」を生み出す!水産スタートアップ「さかなドリーム」が約1.9億円を調達
「世界一旨い魚」を生み出す!水産スタートアップ「さかなドリーム」が約1.9億円を調達
日本の水産業に革命を起こすべく、革新的な技術で「世界一旨い魚」の養殖を目指すスタートアップ企業、株式会社さかなドリームが、シードラウンドにて約1億8750万円の資金調達を実施しました。
今回の資金調達ラウンドはシードラウンドで、第三者割当増資という方法が取られました。引受先となったのは、Beyond Next Ventures株式会社です。
幻の魚を養殖する技術
さかなドリームは、東京海洋大学で長年研究されてきた「代理親魚技法」と、異なる品種を掛け合わせる「ハイブリッド化」という技術を組み合わせることで、これまで安定した養殖が難しかった希少な魚、いわゆる「幻の魚」の養殖を実現しようと挑戦しています。日本近海には4000種類以上の魚が生息しており、その中には美味であるにも関わらず、市場に出回ることが少ない魚が多く存在します。さかなドリームは、これらの魚の養殖を可能にするだけでなく、その美味しさをさらに向上させることを目指しています。
世界的な水産物需要の高まりと日本の現状
世界的な人口増加や健康志向の高まり、更には日本食ブームなどによって、水産物への需要は年々増加傾向にあります。しかし、日本の漁獲量は頭打ちとなっており、養殖への期待が高まっています。世界全体の養殖生産量は過去30年間で6倍以上に増加しましたが、日本の養殖生産量はピーク時の1991年から約8割も減少しています。さかなドリームは、この現状を打破する新たな技術革新をもたらす存在となる可能性を秘めています。
ハイブリッド化による新たな可能性
さかなドリームの技術の中核をなすのが「ハイブリッド化」です。これは異なる種類の魚を掛け合わせることで、それぞれの優れた特性を併せ持つ新品種を生み出す技術です。農作物や畜産物では広く利用されている技術ですが、水産物においては実用化が難しいとされてきました。しかし、さかなドリームは「代理親魚技法」と組み合わせることで、安定したハイブリッド魚の養殖を実現しようとしています。
さらに、さかなドリームは、養殖する魚を先天的に不妊であるハイブリッド魚に限定することで、万が一、生簀からの流出があった場合でも生態系への影響を最小限に抑える対策も講じています。
投資家からの期待
Beyond Next Ventures株式会社のパートナーである有馬暁澄氏は、さかなドリームのビジネス推進チームと研究チーム、そして革新的な技術力、そして将来性について高い評価を与え、投資の背景を説明しています。日本のアグリ・フード分野に大きな期待を寄せている同社は、さかなドリームのミッション達成に向けたサポートを約束しています。
さかなドリームの挑戦
さかなドリームは、日本の水産業に新たな風を吹き込む、非常に挑戦的なスタートアップ企業です。彼らの革新的な技術と、世界的な水産物需要の高まりという追い風を背景に、今後の動向に注目が集まります。「世界一旨い魚」という目標を掲げ、その実現に向けて邁進するさかなドリームの挑戦は、日本の食文化、そして水産業の未来を大きく変える可能性を秘めています。
会社情報
- 会社名
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株式会社さかなドリーム
- 住所
- 千葉県館山市
- 電話番号
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