東川町での蕎麦打ち体験会の開催
令和6年7月18日、北海道東川町では留学生向けの蕎麦打ち体験会が行われました。この企画は、地域の文化振興を図るために日本文化全般の理解を深め、留学生同士の交流を促進することを目的としています。
留学生の参加者数
今回の体験会には、町立日本語学校の長期生約100名や短期生約40名、そして北工学園旭川福祉専門学校に在籍する約180名の留学生が参加しています。特に参加人数が多かった今回は、66名の学生が蕎麦打ちに挑戦しました。
体験の内容
体験は全麺協の協力のもと、デモンストレーションが行われた後、参加者は3~4名のグループに分かれて指導を受けました。各グループにはそれぞれ段位を持つ師匠がつき、粉の状態から蕎麦を打つ手順を実践。打ち方を学んだ後は、自らが打った蕎麦の試食もでき、参加者の興味と好奇心が高まりました。
文化の交流
体験中は盛況で、留学生たちは真剣な表情で師匠の指導を受けたり、動画を撮影したりと賑やかでした。全麺協は設立から30年が経過しており、地域の蕎麦文化の振興だけでなく、国際的な貢献にも力を入れています。地域に根ざした活動を続ける中で、これからも留学生に蕎麦文化を広めることに意欲を示しました。
道具の寄贈
蕎麦打ち体験会の後には、寄贈式が行われ、全麺協から東川町へ蕎麦打ち道具が贈られました。この道具は、蕎麦打ちに興味を持つ留学生や町民が段位を取得するための練習に使えるものです。具体的には、全麺協が指定した寸法の粘り気のある練鉢と、初心者でも扱いやすい蕎麦包丁のセットが10組寄贈されました。
出席者のコメント
贈呈式では、全麺協の中谷信一理事長が東川町の菊地伸町長に目録を手渡しました。中谷理事長は「未来ある留学生に蕎麦文化を伝えることができ、嬉しく思います。今後も東川町と連携し、世界に向けて蕎麦文化と日本の食文化の素晴らしさを発信していきたい」と述べ、参加者からも温かい拍手が送られました。
今後の取り組み
この体験会を通じて、留学生たちは日本の文化を深く理解し、地域社会とのふれあいを持つ機会が得られたと感じています。東川町では、このような文化交流の機会を大切にし、住民との絆を強めていく方針です。蕎麦だけでなく、他の日本文化についても興味を持つ留学生が増えることを願い、これからの活動に期待が寄せられています。
まとめ
留学生向けの蕎麦打ち体験会が成功裏に終了したことは、東川町にとって大きな意義がありました。今後もこのような取り組みを続けていくことで、多文化共生社会の実現に向けた第一歩を刻んでいくことでしょう。蕎麦文化の魅力を広めることと、留学生との絆が形成されることは、地域社会にとっても大きな財産となります。