外国籍教習生を支援する新たな試み、伊勢の教習所が実証実験中

外国籍教習生を支援する新たな取り組み

三重県伊勢市に位置する「ほめちぎる教習所伊勢」を運営する株式会社TDGホールディングスは、外国籍教習生が安心して自動車教習を受けられる環境を強化するため、新たな試みをスタートしました。この取り組みでは、同社のグループ企業であるアクロスゲートグローバルソフトウェア株式会社が開発した外国語自動翻訳機「Rakutive」を一部のAT教習車に搭載し、実証実験を行うことにしました。実証実験は2023年の4月に始まります。

言葉の壁をのりこえた新しい教習スタイル

「Rakutive」は、簡単に携帯に専用アプリをダウンロードすることで使用できるものです。現在、ベトナム語、英語、ミャンマー語、中国語に対応していますが、初回の実証実験ではベトナム語に焦点を当て、主にベトナム出身の教習生と日本人の指導員のコミュニケーションを検証します。

この翻訳機能は、AIを使用して言語を瞬時に自動識別し、ベトナム語から日本語、日本語からベトナム語にリアルタイムで翻訳する能力を持っています。従来の教習スタイルでは言葉の壁が教習生の学びを妨げることがありましたが、この新しい技術の導入により、スムーズなコミュニケーションが可能になることで、日本人教習生と比較しても同等の成果が期待されています。

様々な状況での実証実験

この取り組みでは、様々な運転状況において翻訳機が機能することを確認するため、窓を開けた状態での教習など、多様な条件下での実証実験も行う予定です。これまで、外国籍の教習生を対象に外国人指導員を採用することで、安心して学べる環境を整えてきましたが、今回の「Rakutive」の導入により、その質がさらに向上することが見込まれています。

未来への期待

TDGホールディングスは、世界がよりグローバル化する中で、外国籍の方々が日本での生活をスムーズに送れるように、多様なサービスを提供し続けることに注力しています。今回の実証実験を経て、教習所での新たな外国籍教習生支援プログラムが実現し、彼らが安心して運転技術を習得できる環境が整うことを期待しています。実際の商業販売は2023年7月を予定しており、多くの教習生にとって大きな助けとなるでしょう。