阪大発の新しい歯周病診断アプリ『PerioDx』が登場!
大阪大学歯学部から生まれた株式会社アイキャットは、2024年12月11日に歯周病診断支援アプリ『PerioDx』をリリースします。このアプリは、歯科医院での歯周病の検査から診断までを一手にサポートします。
アプリの概要
『PerioDx』は、米国の歯周病専門医、辻翔太氏の監修のもとで開発され、2021年から牙を研いできました。最大の特徴は、高精度なAI音声認識を駆使し、マイクなしで歯周病検査を効率良く行える点です。
ハンズフリー機能
従来の歯周検査では、操作と同時に結果を記録する必要があり、最大で2名のスタッフが必要でした。これに対し、`PerioDx`のハンズフリー機能は、他の音声認識システムが抱える専門用語の認識の困難さを解消。特別なデバイスなしで、専門用語を高精度に認識できます。この機能により、検査は1名のスタッフでも可能となり、清潔性と迅速性を両立します。
歯周病診断支援機能
また、`PerioDx`は歯周病の診断支援も行います。新しい診断基準に基づいて、口腔内の状態や歯周検査結果、いくつかの問診内容を入力するだけで、瞬時に結果が表示。従来、20分以上かかっていた診断が、わずか8分で完了します。さらに、診断結果をデータとして出力し、患者とのコミュニケーションに活用することも可能です。
インプラント周囲炎対応
さらに、`PerioDx`はインプラント周囲炎の診断支援機能も備えています。インプラントに特有のリスクを事前に予測し、適切なリスク管理が行えるシステムを構築しました。特に、インプラント周囲炎は予防が重要とされており、治療法が確立されていないため、その予防にこのアプリが役立つでしょう。
製品の価格と導入方法
アプリはiPadにインストールするだけで利用可能であり、導入費用は無料、月額30,000円(税別)のサブスクリプションモデルです。この価格設定は、医療業界の人手不足と収入低下への貢献を目指しています。
今後の展望
`PerioDx`は、国内に留まらず海外市場への展開も計画しています。導入後には多くの国で利用できるよう、各国語への翻訳なども進めています。
会社概要
アイキャット株式会社は、大阪大学歯学部の研究を基に2003年に設立されたベンチャー企業です。これまでに3DシミュレーションやCAD/CAM技術を用いた治療支援を展開するなど、先進的な技術開発に取り組んできました。最近では、AI診断支援システムやアプリ開発にも力を入れています。
`PerioDx`は、これからの歯科医療に革新をもたらすツールとして、多くの医療現場での導入が期待されているでしょう。