セリサイトを活用した新たなゲル化技術の発見
日本メナード化粧品株式会社は、三信鉱工株式会社との共同研究により、自然の鉱物「セリサイト(絹雲母)」を微細加工することで、水中で軽やかでみずみずしい使い心地のゲルを作り出す技術を発表しました。この発見は、化粧品業界における快適な使用感の向上に大きく寄与するものと期待されています。
セリサイトとは?
セリサイトは、天然の粘土鉱物で、極細の層が幾重にも重なった層状構造を持ちます。この鉱物はファンデーションなどに使用され、その滑らかなのびや自然な肌色を引き立てる効果が特徴です。また、セリサイトは皮脂を適度に吸着する性質があり、化粧崩れを防ぐ役割も果たしています。
従来のゲル化剤の課題
化粧品ではゲル化剤が広く用いられ、粘度や製剤の安定性を調整します。しかし、多くの従来のゲル化剤はその重さやのびの悪さにより、快適な使用感を損うことがありました。これに対し、メナードと三信鉱工は、セリサイトに注目しました。
新たなゲルの発見
今回の研究で、セリサイトを湿式粉砕することにより、粒子が細かくなり、水中でもゲルを形成することが可能になったのです。この微細な粒子は相互に作用し、水を抱え込むことでゲルを生成します。この新たに発見されたゲルは、軽やかでみずみずしい感触を提供し、塗布後にはさらさらとした使用感が持続します。
研究成果の発表
この研究の結果は、2025年10月に大阪で開催される「粉体工学会2025年度秋期研究発表会」で発表される予定です。これにより、セリサイトが新たなゲル化剤として化粧品開発に活かされる日が期待されます。
未来の化粧品開発への期待
微細化されたセリサイトを用いることで、快適な使用感を実現できる可能性が広がりました。従来のゲルと違い、重さを感じさせず、のびの良い使い心地は、化粧品業界に革命をもたらすことでしょう。今後、セリサイトを活かした製品が市場に登場することに期待が高まります。
まとめ
日本メナード化粧品と三信鉱工の共同研究により、セリサイトを利用した革新的なゲル化技術が発見され、化粧品の使用感が飛躍的に向上する可能性が示されました。この技術革新により、化粧品業界の進化が進み、消費者にとっても心地よい製品が増えることを期待したいです。