レスメドが提唱する治療法
シンポジウムの背景
世界的に知られるスリープテック企業のレスメド株式会社が主催したシンポジウムが、2023年10月17日に日本高血圧学会総会の一環として開催されました。このシンポジウムでは、「睡眠時無呼吸と高血圧」に焦点を当て、最新の治療ガイドラインや実践の現場での経験が共有されました。
高血圧の患者数は日本では約4300万人にも上り、その中で3100万人が血圧管理が不十分な状態にあります。この状況は、睡眠時無呼吸症候群と密接に関連しているといわれており、治療が進んでいない患者の多くがその存在に気づいていないのが現実です。
治療抵抗性高血圧と睡眠時無呼吸の関連性
日本高血圧学会の苅尾理事長は、治療抵抗性高血圧の患者の多くが睡眠時無呼吸症候群を抱えていることを指摘しています。この症状は血圧を下げる基礎治療が効果を示さない要因の一つとされ、無呼吸の発生率がない人に比べてリスクが1.4〜2.9倍になるとされています。
シンポジウムでは、特に夜間の血圧管理の重要性や2回改訂された『高血圧管理・治療ガイドライン2025』について話題が展開されました。これにおいても睡眠時無呼吸症候群が高血圧の原因であると強調されています。
最新のエビデンスと研究成果
シンポジウムでは、数々の研究結果が発表され、睡眠時無呼吸症候群の患者群においてCPAP(持続的気道陽圧療法)が有効な治療法であることが示されました。特に治療抵抗性高血圧を抱える患者の83%が閉塞性睡眠時無呼吸症候群であるというデータも紹介されました。これにより、CPAP治療が心房細動や脳卒中といった重篤な合併症を防ぐ可能性を秘めていることが改めて意味づけられました。
セッションのハイライト
シンポジウムは、苅尾理事長の講演からスタートし、睡眠の質の向上が高血圧治療にどのように寄与するかを再確認する機会となりました。また、葛西准教授はCPAP治療の効果とその運用に関する実際的な方法論を紹介しました。
王継光教授は、高血圧患者に対する閉塞性睡眠時無呼吸症候群の特定手法について言及し、STOP-BANG質問票やウェアラブルデバイスを活用したスクリーニングの重要性を強調しました。これにより、患者の生活習慣改善と併せた治療が行われることが求められています。
結論
本シンポジウムを通じて、睡眠時無呼吸が高血圧の発症や治療の抵抗に深く関与していることが確認され、特に夜間血圧やその変動の重要性が再認識されました。CPAP治療は高血圧に対する効果的なアプローチであり、今後の臨床の現場での導入が期待されます。最後に、苅尾理事長は睡眠及び血圧管理を高血圧ケアに統合する必要性を訴え、今後の健康管理における新たな視点を提示しました。