温泉効果の可視化
2026-07-08 15:53:30

温泉の効果を3年間のデータで明らかにした新たなアプローチとは

温泉の効果を科学的に明らかにする取り組み



日本の伝統的な療法である「湯治」は、心身の健康に多くの効果をもたらすとされています。しかし、その効果を具体的に示すデータは限られていました。そんな中、湯治ぐらし株式会社(大分県別府市)が、環境省と別府市との官民連携による3年間の調査を通じて、温泉入浴の効果を科学的に測定・可視化するメソッドを確立しました。

省庁と地方自治体の協力



環境省が推進する「チーム新・湯治」プロジェクトでは、温泉の健康増進効果を科学的に検証することが目的とされています。このプロジェクトには約500の団体が参加しており、温泉の健康効果を主観的な印象ではなく、客観的に評価できるプログラムが求められています。湯治ぐらし株式会社は、別府市を拠点に、実際のデータを基にした数々の調査を行い、温泉がもたらす身体の変化を観察してきました。

具体的な調査内容



調査は、環境省の委託調査と別府市による新湯治・ウェルネス事業の二つから成り立っています。

  • - 環境省「新・湯治の効果に関する協同モデル調査」
- 令和5年度はワーケーションの滞在期間別に湯治効果を測定。
- 令和6年度は「単発」と「リピート」による湯治効果を比較。
- 令和7年度は滞在日数別に効果を分析。

  • - 別府市「新湯治・ウェルネス事業」
- 令和5年度には市営温泉での計測会を実施し、身体の変化を分析。
- 令和6年度では泉質別に温泉効果を分析。
- 令和7年度は「温泉×睡眠」の研究を行った。

いずれの調査でも入浴前後の血圧や自律神経バランス、ストレス度などを測定し、リラックス度や疲労感などの主観評価も取得しています。

温泉カウンセリングの実施



湯治ぐらしでは、これらの測定結果を基にした「温泉カウンセリング」を行っています。専門のスタッフが参加者一人一人の体調や体質を考慮し、その方に最適な泉質や入浴方法をアドバイスします。このカウンセリングを通じて、実際のデータをどのように日常生活に活かしていくかというノウハウも蓄積されています。

3か年の成果と今後の展望



この3年間の調査から、いくつかの興味深い傾向が見えてきました。例えば、滞在期間が長いほど健康状態や身体機能が改善される傾向があったり、定期的な湯治がコンディションを整える可能性が示唆されています。また、別府の温泉では入浴後のリフレッシュ感が強調され、心理的ストレスの軽減にも寄与していることが確認されました。

今後、湯治ぐらし株式会社は、この測定メソッドと知見を全国の温泉地に拡大し、さらなる温泉効果の可視化を進めていく予定です。地域の自治体やDMO、温泉施設と協力することで、より高付加価値なウェルネスツーリズムの実現を目指します。

また、「湯治チェックアップ」と呼ばれるサービスを全国へ展開し、入浴効果の科学的な測定とそのデータの活用法を広げていく方針です。これにより、利用者は自分の体質や体調に最適な温泉を選ぶことができ、温泉施設はその個性をデータで可視化することが可能になるでしょう。

おわりに



湯治ぐらし株式会社の代表取締役である菅野静氏は、「温泉を観光資源から人々の健康を支えるウェルネス資源へと捉え直すことが大切」と語っています。温泉がもたらす多様な効果をデータで示すことで、今後は誰もが自分に合った温泉と出会える時代を作り上げていくことができるでしょう。


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会社情報

会社名
湯治ぐらし株式会社
住所
大分県別府市大字鶴見401番地の1
電話番号

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