歯科技工所の働き方改革を推進するQLデンタルメーカーの取り組み
歯科技工所が挑む新たな働き方改革
QLデンタルメーカーは、川崎市の支援を受けて、歯科技工士の働き方改革を積極的に推進しています。この背景には、歯科技工士の就業者数の減少や若手スタッフの離職率の高さといった問題があります。
歯科技工士を取り巻く厳しい現状
近年、日本の歯科技工士養成学校の入学者数は大幅に減少しています。平成11年度には2,948名が入学していたのに対し、平成29年度には927名にまで落ち込みました。また、29歳以下の歯科技工士数も減少を続けており、14年間で40%近い減少を記録しています。さらに、25歳未満の歯科技工士の離職率が79%に達する現状も、業界を厳しくしています。特に、女性の比率は年齢とともに急激に減少し、働き続けやすい環境の整備が求められています。
これらのデータは、長時間労働や劣悪な労働環境が原因であると考えられています。したがって、QLデンタルメーカーは、こうした問題を解消すべく、自社の働き方改革を進めています。
働き方改革の具体的な取り組み
QLデンタルメーカーでは、川崎市から派遣される専門アドバイザーと共に、就業規則を見直しています。これにより、多様な働き方を反映した新たな制度を設け、時短勤務や育児・介護休業を明文化することを目指します。
また、技術の進化によるデジタル化を推進し、3D-CADによるデザインが標準となっています。しかし、従来の手作業から離れていた方々、特に女性にとっては最新技術に適応することが難しい現状があります。そこで、QLデンタルメーカーでは、3D-CADソフトとそれを利用するためのワークステーションを無償で提供し、社員のスキルアップ支援を行っています。これらの施策は2018年から始まっており、業界全体のイメージ向上も視野に入れています。
川崎市の取り組み
川崎市では、中小企業を支援し、雇用環境の改善と人材の確保につながる「働き方改革」を進めています。労働環境の整備や多様な人材活用を目指し、企業に専門アドバイザーを派遣する事業も行っています。これにより、新たなモデルの創出を図っています。
QLデンタルメーカーについて
QLデンタルメーカー株式会社は、2014年に設立され、「患者様、歯科医院、歯科技工士の三者が幸せになる仕組みを提供する」という使命を掲げています。自費診療対象の技工物に100%対応し、金属材料を一切使用せず、全てセラミックスで製作する珍しい歯科技工所です。これにより、業界に新たな価値を提供しています。
所在地は神奈川県川崎市多摩区で、資本金は990万円です。これからもQLデンタルメーカーは、より良いサービスと労働環境を目指して、働き方改革に挑戦し続けます。
会社情報
- 会社名
-
QLデンタルメーカー株式会社
- 住所
- 神奈川県川崎市多摩区登戸1664河興ビル2-6・7
- 電話番号
-
044-930-5220