未来の住環境「ivi house」の開発
2023年、東京都渋谷区を拠点に活動する株式会社KiQが、長谷工コーポレーションと共に新たなプロジェクト「ivi project」を発表し、その中核を成す「ivi house」が杉並区にオープンしました。本プロジェクトは、住空間を生きたものとし、人間の感性や行動に応じて変化する新しい住環境を提供します。
1. 「ivi house」とは?
「ivi house」は、光や音、香りなどの要素が住む人の行動に応じて変化するアダプティブな住空間です。これにより、家は単なる建物から生きている存在へと進化し、居住者が自らの感覚に基づいて快適な環境を享受できます。この新しい概念は、特許技術として申請されているといいます。
2. 住環境の背景と必要性
近年、私たちの生活は急速にIT化し、自動化が進む中で、利便性ばかりが求められている現状があります。しかし、このような社会は、身体的・精神的な感受性や創造性を鈍化させる可能性があります。そのため、私たちは空間そのものが人間の感性を引き出す場として機能することを目指しました。
3. プロジェクトのディテール
本プロジェクトが特に力を入れているのが、次の5つの要素です。
- - 所作の美学:人間の動線や仕草に呼応するように設計された空間。
- - 環境制御技術:照明や音、香りなどが時間帯や行動に応じて自動で調整。
- - 曲線美の調和:コンピュテーショナルデザインによって実現した有機的な形状。
- - 人格を持つ住まい:住む人の行動に反応し、自律的に変化する家。
- - 人間性中心の環境:人と環境が調和し、より感性や創造性を重視した空間。
4. 体験型の住空間「ivi house」の魅力
「ivi house」で住む人は、自宅に居ながらにして自然とのつながりを感じることができます。外観には日本家屋を彷彿とさせるデザインが施され、内部では光や音、香りが絶妙に調和し、まるで自然に囲まれているような体験ができます。さらに、家そのものが人のニーズに呼応して変化していく様子は、これまでの住宅の概念を覆すものと言えるでしょう。
5. 今後の予定と一般公開
「ivi house」は、2025年6月1日から一般公開予定です。公開前に開催されるナイトタイム・スニークピークでは、プロジェクトの中心人物たちによる特別座談会も予定されており、興味深い体験が提供されます。また、KiQは今後も「Arts&Culture」や「Design」、「Science」を融合させた独自のプロジェクトを進めていくとのことです。
私たちの住まい方が劇的に変わろうとしている中で、「ivi house」は新しい生活様式を体現しているといえるでしょう。この新しい提案が多くの人々の関心を集め、未来の住環境を変革する一助となることを期待しています。