SISIOの2025秋冬コレクション「Anitya 諸行無常」が東京コレクションで披露

SISIOの2025年秋冬コレクション「Anitya 諸行無常」

NY発ブランドSISIO（シシオ）が2025年3月25日、代々木第二体育館でその最新コレクションとなる「Anitya 諸行無常」を発表しました。デザイナーのシャーロット・シャオが手掛けるこのコレクションは、自然との調和をテーマにしており、彼女の独特な視点と経験から生まれたものです。

SISIOは、シャーロットがロンドンのセントラル・セント・マーチンズとニューヨークのパーソンズ・スクール・オブ・デザインで学んだことを基に、2018年にスタートしました。このブランドは、地球とのつながりを重視し、その美しさを感じることを促します。

今回のコレクション発表は、パリとニューヨークのファッションウィークを通じて得た経験を経て、東京で開催された独立したランウェイショーとして位置づけられています。発表されたテーマ「Anitya（諸行無常）」は、デザイナーの旅の経験と自然への深い敬愛からインスパイアを受けています。

コレクションは、アイスランドやグリーンランドでの孤独な体験及びロサンゼルスにおける気候危機という現実に触発され、自然の移ろいゆく美しさを探求しました。これは、仏教哲学に基づく「成・住・壊・空」の四つの時期の循環とも響き合い、現代科学的視点と組み合わせられています。

カラーパレットには、温かみのあるニュートラルカラーやオーシャンブルーが取り入れられ、アイスダイやタイダイ技法を駆使して、オーロラや氷河の美しい変化を表現しています。また、環境への配慮として、サステイナビリティや生分解性の素材を厳選して使用しています。

併せて、コレクションのサウンドスケープには、日本のインディーロックバンド「Sly」とのコラボレーションが行われ、自然の音やリズムが幻想的なメロディと共に響きわたります。シャーロットがアイスランドで体験した、風のささやきや滝の音、野生の鼓動を録音した素材が使われ、Hectorの哀愁漂う歌声と共に、聴く者を大自然の中心へと誘う美しい音の景色を形成しました。

このコレクションは、無常というテーマに対するオマージュであり、また、逞しい自然への瞑想でもあります。私たちが共通の未来を形成する際に必要となる選択について考えさせられるメッセージを伝えています。SISIOの「Anitya 諸行無常」は、まさに今の時代に必要な多くのメッセージを内包したコレクションと言えるでしょう。