調査概要
株式会社GIG(東京都中央区)による調査が行われました。対象は308名のフリーランスや業務委託経験者で、調査期間は2025年9月。働き方の多様化が進む中、新たに「トランジション採用」と呼ばれる、フリーランスから正社員へ移行するケースが注目を集めています。
調査の結果、フリーランスの65.9%が、正社員としてのオファーを条件に応じて検討していることが明らかになりました。このデータは、現在の仕事環境が変化しつつある中で、フリーランスのキャリア選択に対する考え方にも変化が生まれていることを示唆しています。
1. 正社員勤務への興味
フリーランスに正社員としての勤務に関する興味を尋ねたところ、42.5%が「興味あり」と回答しました。具体的には、26.6%が「興味がある」とし、15.9%が「やや興味がある」と答えました。これは、フリーランスとして自由な働き方を楽しみながらも、正社員としての安定やキャリアアップに魅力を感じている人が多いことを示しております。中でも、副業フリーランスは71.2%が正社員のキャリアに関心を示し、専業フリーランスは27.3%と、就業状況による意識の違いも見受けられます。
2. オファー経験
また、47.4%のフリーランスが取引先から正社員化のオファーを受けた経験があると回答しました。この中で、特に多かったのが「あり、検討したが断った」の28.2%で、取引先から何らかのアプローチがあったというケースが多いことがわかります。
実際にフリーランスが正社員に転向した割合は3.6%に留まったものの、企業がフリーランス人材をターゲットにしたトランジション採用を進めていることがうかがえます。専業フリーランスは51.4%がオファーを受けたと回答し、企業側が彼らに対して積極的であることも明らかになりました。
3. 条件の優先順位
フリーランスの65.9%は、条件次第で正社員のオファーを検討すると回答しています。オファーを受けたいと答えたのは4.5%の一方で、61.4%が「待遇や業務内容により検討したい」と答えました。特に「働き方の柔軟性」を最重要視しており、69.2%が在宅勤務やリモートワークなどの柔軟性を求めています。これに対し「収入が現状より上回ること」は57.5%であり、働く条件の柔軟性がいかに重要かが結果として示されています。
4. キャリア選択の柔軟性
調査結果から見えてきたのは、フリーランスがキャリアを「正社員」または「フリーランス」という二極的な選択肢に限定せず、提示される条件によってより多様な選択肢を求める姿勢です。正社員になりたい理由としては、年齢による案件獲得の不安や、安定した収入に対する期待も挙げられています。
反対に、正社員化にあまり興味がないという回答には、働き方の自由度が制限されるリスクや組織でのストレスが影響していると考えられます。
まとめ
今後企業がトランジション採用を進める際には、フリーランス側が求める柔軟な働き方を実現することが重要です。フリーランスの特性を理解し、適切なサポートを行うことで、企業は自律性の高い即戦力人材を獲得することができるでしょう。過去のイメージとは異なる新たなフリーランスのキャリア観を理解し、そのニーズに応える企業が増えていくことが望まれます。