金融機関における耐量子計算機暗号への対応:金融庁が検討会を開催
金融機関における耐量子計算機暗号への対応:金融庁が検討会を開催
量子コンピュータの技術進歩は目覚ましく、その実用化が現実味を帯びてきました。量子コンピュータは従来のコンピュータをはるかに凌駕する処理能力を持つ一方で、現在広く利用されている公開鍵暗号の安全性に脅威を与える可能性も指摘されています。
この脅威に対処するため、耐量子計算機暗号(Post-Quantum Cryptography、PQC)への移行が世界中で検討されています。金融庁も、金融分野におけるPQCへの移行に向けた課題や留意事項について、幅広い関係者と議論を進めてきました。
今回、金融庁はPQCへの移行を検討する際の推奨事項、課題、留意事項などをさらに深く議論するため、「預金取扱金融機関の耐量子計算機暗号への対応に関する検討会」を開催することを発表しました。
検討会は、金融機関、学識経験者、IT専門家など、多様な分野の専門家から構成されます。第1回目の会議は、2024年7月18日(木曜)に開催される予定です。会議は非公開で行われますが、会議後には議事要旨が金融庁のウェブサイト上で公開される予定です。
検討会では、PQCの導入によって金融機関が直面する可能性のある課題や、安全な移行に向けた具体的な方策について、活発な議論が展開されることが期待されます。
金融庁は、検討会の議論を踏まえ、金融機関がPQCへの移行をスムーズに行えるよう、適切な対応を検討していく方針です。