変わるサッカー観戦と選手の未来
今年、スタジアムは観客数の過去最高を記録し、サッカーファンの熱気は高まっています。特に、初めてスタジアムで観戦をした人や久しぶりのファンを対象にした無料キャンペーンにより、開幕節の観客数は3日間で360,186人に達しました。これは、2017年の記録を上回るもので、2026年のW杯に向けての期待感が表れています。
しかし、この華やかなイベントの裏には、日本のサッカー界が抱える深刻な問題があります。それは、選手不足です。日本サッカー協会(JFA)のデータによると、チーム数は2013年の28,533から、2023年には26,508に減少しました。この10年間で約2,000チームが消えてしまったのです。この現象は、サッカーを愛する人々にとって衝撃的な現実です。
選手不足の要因
サッカー人口が減少する理由は、主にふたつの要因に分かれます。
1. 環境の制約
まず、気軽にサッカーをする場が失われていることが挙げられます。首都圏を中心とした調査では、公園でのボール遊びが禁止されるケースが増加しています。周囲からの苦情や、安全面への懸念がその背景にあります。これにより、子どもたちが自由にサッカーを楽しむ機会が減少しています。
2. 経済的課題
次に、経済的な要因です。サッカーを続けるには、道具や遠征費、特に夏合宿の費用がかかります。家庭の経済状況により、サッカーを諦めざるを得ない子どもたちが増えているのです。さらに、「趣味」としてのサッカーが「贅沢」と見なされることで、選手としてのキャリアを続ける道も閉ざされています。
新たな取り組みが生まれる
そんな中、和歌山県の社会人サッカーチーム「南紀オレンジサンライズFC」が注目されています。このチームは、20社以上の企業からの協力を受け、選手たちに仕事の機会を提供しています。企業の多様な業種からの支援により、サッカーと仕事を両立できる環境が整いました。
「サッカーを中心に生活したい」「地域に貢献したい」という思いを持った選手たちが集い、サッカーを通じて地域社会に新たな価値をもたらしています。サッカーは単なる趣味ではなく、人々に喜びや感動を与える力を持つのです。
選手募集中、新たなキャリアを
南紀オレンジサンライズFCは、関西リーグ昇格を目指し新たな選手を募集中です。県内外はもちろん、海外からの選手も受け入れています。昨年は2部リーグで1位になり、更なる飛躍を目指しています。
また、町と協定を結ぶことで、選手がサッカーに専念できる環境を整えています。週2回の午前練習を実施し、地域活性化にも力を入れています。さらに、選手には独自の福利厚生制度があり、移住支援やトレーニングサポート、副業支援なども行っています。
「サッカーを続けたい」「ともに挑戦したい」と思う方は、是非この機会に新たなキャリアをスタートさせてみてはいかがでしょうか。
今後の試合
サッカーの魅力を広げるために、南紀オレンジサンライズFCのこれからの活動に注目です。特に、3月9日に行われる「第105回 天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会和歌山県代表決定戦」にも期待が寄せられています。観客として応援することで、サッカーの未来を共に支えていきましょう。
公式サイト:
南紀オレンジサンライズFC