台湾QBitが新技術を発表
台湾の半導体企業、QBit Semiconductor(証券コード:TWO:7913)は、最新のチップセットを発表し、ロボットとドローン向けの技術革新に注目が集まっています。この発表は、2026年に開催される「SEMICON Taiwan」で行われ、特にフィジカルAI制御に関連する用途にフォーカスしたものです。
高度に集積化されたQB88XXシリーズ
QBitは、20以上の自由度を持つロボットハンドのスペースと電力の制約に対応するため、新たにQB88XXシリーズを導入しました。このSoCは、従来の多関節制御を一つのチップに集約し、システムコストを低減しつつ、消費電力も抑えています。さらに、このデバイスは小脳モデル関節制御器(CMAC)アーキテクチャを基に設計されており、Arm Cortex-A78のクアッドコアプロセッサとNPUを組み合わせて脳の指令を実行します。
これにより、最大32台のモーターが制御可能となり、AIサーボチューニングによってロボットアームや産業用オートメーションの向上が期待されます。また、PCIe、USB、CANバス、カメラインターフェースを統合することで、さまざまな機器との接続性が強化されています。
ドローン市場への進出
QBitの戦略は、2つのフェーズに分けられます。
フェーズ1(2026年~2028年)では、QB77XXが登場し、最大32GBのLPDDR5/5X、PCIe、USB 3.2、GbEに対応することで、エントリーレベル市場に参入します。この世代のチップは、TGENとCortex-M33を備え、リアルタイムの飛行制御を実現。これにより、飛行制御に掛かる基板の数を大幅に削減します。
フェーズ2(2029年以降)では、単一チップに飛行制御とミッションコンピューティングを統合したQB88XX SoCがリリースされます。このチップにはオプティカルフロー制御およびターゲット追跡機能が搭載され、ドローンの機能を大幅に高めることが期待されています。
さらに、QBitは独自の追跡技術も発表しました。視覚的遮蔽が生じた場合でも、単一物体追跡を効率的に行うデモを実施し、相対速度は最大60km/h、飛行時間は10〜15分の間でのテスト結果が示されました。複数物体追跡機能は2026年第4四半期に公開される予定です。
サイバーセキュリティの重要性
近年、デジタル環境におけるセキュリティは極めて重要な課題となっています。QBitのQB7シリーズは、2025年に米国のNISTより、ポスト量子暗号(PQC)に関するCAVP認証を取得。これにより、デバイス認証とファームウェア保護を強化したセキュアブート機能が搭載されています。
QBit Semiconductorについて
QBit Semiconductorは、台湾に本社を構えるファブレスIC設計企業です。ハイエンド画像処理、精密なモーションコントロール、エッジAI、ポスト量子暗号に特化したSoCを提供し、ロボット、ドローン、セキュア端末向けのASIC設計とシステム統合のワンストップソリューションを展開しています。
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