クラヴァンスが新機能を追加したSaaS「SOCRATES」とは？

クラヴァンス株式会社が手掛けるSaaS「SOCRATES（ソクラテス）」は、ITエンジニア向けのスキル可視化および案件マッチングを支援するクラウドサービスです。近日、新たに「職務経歴書の自動取り込み機能」がリリースされたことにより、SES（システムエンジニアリングサービス）業界の営業効率化がさらに進化しました。

SES業界の現状と課題

SES営業は複雑な構造を持ち、スキル評価やマッチングの属人化が問題となっています。そのため、営業にも多大な工数がかかり、提案数が伸び悩むことがよく見受けられます。さらに、営業担当者が本来注力すべき新規開拓面でも手が回らず、いわば「泥臭い業務」から離れられないといった現実が存在しています。これらの課題は、SES業界全体の生産性を低下させる一因となっているのです。

このような状況を打破するために「SOCRATES」は開発されました。このサービスは、ITエンジニアのスキルや経験を定量的に可視化し、案件とのマッチングを自動化することで、提案のスピードアップと精度向上を可能にします。また、受注率の向上にも寄与し、営業職の生産性を最大限引き出すことが期待されています。

新機能の概要

この度の新機能「職務経歴書の自動取り込み機能」は、SES営業担当者にとって画期的なもので、日常的に受信する職務経歴書データをSOCRATESの指定メールアドレスに転送するだけで、多様な情報を自動的に処理し登録してくれます。その具体的な機能は以下の通りです：

- ファイル名の標準化「会社名＋職務経歴書ファイル名」に変更
- エクセル、ワード、PDF形式に対応したファイルの自動アップロード
- 月額単価、稼働開始可能日などの情報を自動で反映
- メール内容をSOCRATES画面上で確認可能
- スキルシートのハッシュ値を管理することにより、同一ファイルの重複登録を防止

このように、自動化の仕組みを取り入れることで、SES営業担当者は職務経歴書を手作業で入力する必要がなくなりました。従来は1件あたり平均15分以上かかっていた業務が、この新機能により大幅に削減され、例えば1日10件の処理で約2.5時間の業務効率化が見込まれます。この結果、提案対応数の増加やリードタイムの短縮、さらには受注率やクライアント満足度の向上が実現することになります。