Nordic Semiconductorが発表した新しいnRF7002 Wi-Fi 6コンパニオンICの特長と利点

Nordic Semiconductor、新型nRF7002のWLCSPバージョンを発表

低消費電力のワイヤレス接続ソリューションを提供する北欧の企業、Nordic Semiconductorが、nRF7002 Wi-Fi 6コンパニオンICのウェハーレベル・チップスケール・パッケージ（WLCSP）版を発表しました。この新しいパッケージは、従来のQFNバリアントと同様の機能を持ちながら、フットプリントを60％以上も縮小。次世代の無線機器のデザインにおいて、スペースに余裕のないコンパクトな設計が求められる中、非常に有用な選択肢となります。

高度なWi-Fi 6機能のサポート

nRF7002 WLCSPは、OFDMAやターゲットウェイクタイム（TWT）といった先進的なWi-Fi 6機能をしっかりとサポートしています。これにより、デバイスは堅牢かつ効率的なワイヤレス接続を実現できます。また、このICは超低消費電力の動作に特化しており、接続されたデバイスのバッテリー寿命を格段に延ばすことが可能です。特にモジュール、ウェアラブルデバイス、ポータブル医療機器など、限られたスペースでのアプリケーションに適したWi-Fiソリューションとして、多くの開発者にとって魅力的です。

小型で汎用性の高いソリューション

Nordic SemiconductorのWi-Fi BU担当SVPであるJoakim Fermは、「この新しいパッケージの追加により、小型かつ省電力なIoTデバイスの拡大するニーズに対応できる汎用性の高いソリューションをお客様に提供できるようになりました」と話しています。このような製品によって、Nordicのユーザーは多様な求められる要件に応じた設計を進めることができるでしょう。

完全な統合で開発を加速

nRF7002 Wi-Fi 6コンパニオンICは、Nordicが誇るnRF91シリーズ・システムインパッケージ（SiP）やnRF52、nRF53シリーズのマルチプロトコルSoCとシームレスに融和します。この統合により、開発者はWi-Fi 6技術のフルポテンシャルを活用することができ、高速なデータ転送、容量の向上、そして電力効率の改善を実現します。また、NordicのLTE-M/NB-IoT、Bluetooth® LEのソリューションと共に開発を簡便にし、市場投入までの時間を短縮することが可能です。

Ferm氏は「私たちはnRF7002をWLCSPパッケージで提供できることを嬉しく思います。これは、ワイヤレスデザインにおける無限の可能性へ挑戦するための革新的なソリューションを提供することへの私たちのコミットメントを示しています」とコメントしています。

量産が開始された新IC

現在、nRF7002のWLCSPバージョン（nRF7002 CEAA）は量産体制に入り、国内の販売代理店を通じて購入可能です。これにより、開発者や企業は早急に新しいテクノロジーを取り入れるチャンスを得ることができ、多様な製品開発に貢献することが期待されます。

Nordic Semiconductorについて

Nordic Semiconductorは、1983年に設立されたノルウェーのファブレス半導体企業で、IoT向けのワイヤレス通信技術に特化しています。世界中に1,400人以上の社員を抱え、業界での確かな地位を築き上げています。Nordicは、Bluetooth Low Energyを含む超低消費電力無線テクノロジーのリーディング・プロバイダーとして、多数の企業の製品にそのソリューションを提供しており、IoT市場の拡大にも寄与しています。さらなる情報はNordicの公式ウェブサイトで確認できます。また、ANT+、Bluetooth SIG、Thread Group、Zigbee Alliance、Wi-Fi Alliance及びGSMAのメンバーでもあります。

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