NTTアノードエナジーによる福岡若松蓄電所が正式に完成

福岡若松蓄電所の概要

2023年4月3日、福岡県北九州市の若松区に、NTTアノードエナジー株式会社とパワーエックス、西部電気工業株式会社が共同で建設した「福岡若松蓄電所」が竣工しました。このプロジェクトは、再生可能エネルギーのさらなる普及を目指すもので、蓄電システムの設計と施工の新たな試みとして注目されています。

蓄電所の設計と特徴

福岡若松蓄電所は、NTTアノードエナジーがアグリゲーターとして様々な電力市場での取引や蓄電システムの監視・管理を行います。この施設には、パワーエックスが岡山県玉野市で製造した「Mega Power」3台が設置されており、その合計公称容量は8,226kWhに達します。この容量は約720世帯分の1日分の電力使用量に相当し、地域のエネルギー需要を支える重要な役割を果たすことが期待されています。

福岡若松蓄電所は、PCS出力が1,999kWで、電池にはリン酸鉄リチウムイオン（LFP）を使用しています。これにより、高効率で環境にも配慮したエネルギーの使用が可能となります。特に近年のエネルギー問題を背景に、持続可能な社会の実現に向けた一歩として位置付けられています。

今後の展望

この蓄電所の運転開始は2025年4月3日に予定されており、NTTアノードエナジーにとって初めての系統用蓄電システムの納入となります。と同時に、西部電気工業にとってもこのプロジェクトは初の系統用蓄電システムの設計および施工を手がける機会となります。今後、各社は蓄電所の運用を通じて、更なる再生可能エネルギーの導入を推進し、持続可能な社会の構築に寄与していく計画です。