サムティ、UniLodgeの買収を通じてアジア太平洋市場に進出
2025年11月28日、日本のアコモデーションデベロッパーであるサムティホールディングス株式会社(以下サムティ)は、オーストラリアおよびニュージーランド最大の学生向け宿泊施設運営会社UniLodgeの過半数株式を取得することで合意しました。この取引はPamoja Capitalから行われ、オーストラリアの関連規制当局からの承認を得る予定です。
UniLodgeは、オーストラリアとニュージーランドでの最大手学生専用住宅(Purpose Built Student Accommodation、PBSA)運営会社であり、その子会社であるEssence Communitiesはホワイトラベル型賃貸住宅(Build-to-Rent、BTR)を運営しています。この買収により、サムティはアジア太平洋地域においてより強力な不動産ポートフォリオを構築することを目指しています。
サムティは、ヒルハウス・インベストメント・マネジメント(以下ヒルハウス)の不動産投資部門であるRava Partnersと共同でこの取り組みを進めています。近年、サムティは事業内容を多様化し、2025年にはホテル特化型の私募不動産ファンドを設立し、9月には外国政府系ファンドへ集合住宅資産を売却するなど、持続的な成長を図っています。
買収後もUniLodgeは、オーストラリアやニュージーランドの学生や留学生に向けて高品質かつ安全な宿泊施設を提供し続けることを目指しています。サムティの代表取締役社長、小川靖展氏は「これにより、アジア太平洋地域におけるアコモデーションサービスの提供を強化し、学生たちの生活の質を向上させていく」と述べています。
大和証券グループ本社の代表執行役社長、荻野明彦氏も今回の買収に期待を寄せ、「サムティが国際的な事業基盤をさらに拡大するための重要な一歩であり、ヒルハウスとの連携を深め、持続可能な成長を支援していく」と言います。
UniLodgeのCEO、トーマス・ジョンソン氏は、サムティとの協力を通じて質の高いアコモデーションを提供し続けることに意欲を見せています。
Pamoja Capitalは、これまでの資金提供に加え、McCall MacBain財団の慈善活動への支援を継続していく考えです。同財団は過去に5億豪ドル以上を支援し、奨学金や環境保護活動等に取り組んできました。
近年のオーストラリアとニュージーランドの学生住宅市場は、高まる需要により活況を呈しており、サムティにとっても新たなビジネスチャンスをもたらす大きな契機となります。これからの動向が注目されます。サムティにとって、この買収が新たな成長の糧となり、持続可能な事業モデルを構築する一助となることが期待されます。また、UniLodgeとその提供するサービスの質を維持しながら、アジア太平洋地域における競争力を強化していくことが求められます。
このように、サムティの国際展開に向けた動きは、今後ますます注目され、多くの期待を寄せられることでしょう。学生寮事業は今後も成長が見込まれており、サムティがこの分野においてどのような革新を起こすのか、業界全体が見守っています。
会社情報
- 会社名
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Hillhouse Investment (HHLR Management Pte Ltd)
- 住所
- 8 MARINA BOULEVARD, LEVEL 28 MBFC TOWER 1 SINGAPORE 018981
- 電話番号
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