SNSから犯罪に巻き込まれる若者たち
若者がSNSを通じて犯罪に巻き込まれる「闇バイト」が、近年深刻な社会問題となっています。高額報酬や簡単な仕事に誘われた若者たちは、ついその誘惑に乗ってしまい、不幸な結末を迎えてしまうことも少なくありません。特に警察庁の統計では、闇バイト関連の逮捕者の多くを10代や20代の若者が占めており、その中には中学生も含まれています。
この問題の根底には、若者自身が「騙されて」加担するケースが多いことがあります。研究によると、高校生の約8割がネット上の危険な求人を判断できないとのこと。こうした状況を踏まえ、若者に危険を自覚させ、回避する力を育む教育が求められています。
教育現場の必要性
教育現場でも、生徒を闇バイトの危険から守る対策が急務です。しかし、教員たちは「闇バイトの最新手口について教えたいが、専門知識が乏しい」「外部の専門講師を呼びたくても日程が合わない」といった悩みを抱えています。日々の業務に追われる中で、最新の犯罪手口を把握し、自ら教材を作るのは非常に大きな負担です。
また従来の一方的な講義形式では、生徒に迅速かつ定期的な教育が難しいという課題も存在しました。そこで、株式会社Classroom Adventureは、教育現場の声に応え、「レイの失踪」という教材版を開発しました。これは外部講師に依存せず、どの教員でも気軽に授業を行えるよう設計されています。
『レイの失踪』教材版とは
『レイの失踪』は、SNSを介して闇バイトに巻き込まれる若者をテーマにした画期的なネットリテラシープログラムです。このゲームでは、失踪した友人「レイ」のSNSを探索しながら、様々な勧誘手口に遭遇し、実際に闇バイトに加担する過程を疑似体験します。このような体験は、従来の座学では得られなかった深い気づきを生むことが期待されています。
2024年には、出張授業版が200以上の教育機関で導入されています。このプログラムでは、以下の3つのステップを学ぶことができます。
1.
狙われない - どのような投稿が犯罪の標的になるのかを理解し、自らの情報発信を見直します。
2.
騙されない - 巧妙な勧誘手口や隠語を見抜く能力が養われます。
3.
ハマらない - 一度関わると抜け出せなくなる仕組みを理解し、自己防衛の方法を学びます。
充実したサポート体制
今般リリースされた『レイの失踪』教材版は、専門知識を持たない教員でもスムーズかつ効果的に授業を進行できるよう、サポート体制が充実しています。授業の進行手順や生徒への声かけのポイント、想定される疑問への回答など、全てを網羅した「先生用のマニュアル」が用意されています。このマニュアルを使用することで、教員は迷うことなく授業を進められます。
さらに、専門的な解説が必要な場合には、キャラクターによるレッスン動画を活用できるため、難しい手口をゼロから説明する負担を軽減できます。また、生徒がゲーム体験を通じて得た気づきを整理するための「振り返りワークシート」も提供されています。これにより、防犯意識がより深く定着します。
体験会の実施
『レイの失踪』教材版は、全国の教育機関や自治体向けに提供される予定です。また、導入を検討している学校や自治体関係者向けに、毎週月曜日の19時にオンラインでの体験会を実施しています。この体験会では、ゲーム画面や教材の使い方を実際に体験することができ、具体的な活用方法についても説明されます。興味のある方は、ぜひ参加を検討してください。
Classroom Adventureの理念
株式会社Classroom Adventureは、慶應義塾大学の現役生が立ち上げたEdTechスタートアップで、「Make maenomeri(前のめりをつくる)」を理念としています。今後も全国の教育機関や自治体と連携し、安全にデジタル社会を生き抜くためのリテラシー教育を加速していく意向を示しています。これにより、若者が「騙されて」犯罪に巻き込まれる悲劇を未然に防ぎ、安心できる社会の実現を目指していきます。