熊本大学とアカリクが結んだ新たな連携
国立大学法人熊本大学(熊本県熊本市)と株式会社アカリク(東京都渋谷区)が、博士課程学生及び留学生のキャリア支援を目的とした覚書を締結しました。この協定は、双方が連携し、大学院生のキャリア形成を充実させることを目指しています。
2025年3月6日から運営が始まった「アカリクラウンジ 熊本大学」では、学生のためのコミュニティスペースが設けられ、キャリアセミナーや企業とのマッチングイベントなどを通じて、博士課程学生等が自身のキャリアパスを築くための具体的な支援が行われる予定です。
社会が求める高度人材のニーズ
最近、イノベーションの創出や国際競争力を高めるために、高度な専門知識を持つ博士人材や多様な文化背景を持つ留学生への期待が高まってきています。しかし、多くの博士課程学生は、自らの専門性や研究を通じて得たスキルを活かすキャリアを探す中で、企業との接点が不足していることや、キャリア情報の非対称性といった課題に直面しています。この現状を改善すべく、熊本大学とアカリクは連携し、体系的なキャリア支援を展開することに合意しました。
覚書に基づく取り組み内容
今回の覚書に基づき、アカリクが15年以上にわたって培ったキャリア支援のノウハウを活かし、様々な支援プログラムが実施されることになります。具体的な取り組みとして、以下の施策が予定されています。
- - 大学院生向けワークショップ・キャリアセミナー
- - キャリアセミナーの実施(大学院進学や就職に向けた内容)
- - 博士課程の有意義な過ごし方を学ぶワークショップ
- - 就職活動に関するガイダンスと自己分析ワークショップ
- - 専門性を活かしたコラボ体験ワークショップ
- - 留学生向けの就職活動対策セミナー
- - キャリア専門家による個別相談
- - 教職員向け研修も実施予定
覚書締結の背景
熊本大学の「アカリクラウンジ」は、2025年3月の開設以降、多くの学生や教職員に利用されています。利用を通じて、多くの学生が抱えるキャリアに関する具体的な悩みが浮き彫りになってきました。これを受け、熊本大学とアカリクは、単なる「場」の提供にとどまらず、具体的なキャリア支援を目指すことを決定し、今回の覚書締結に至りました。
関係者のコメント
熊本大学・水元豊文 機構長
「アカリクとの連携により、より強力なキャリア支援体制を築けることを嬉しく思います。博士課程学生や留学生は、日本の未来を担う重要な人材です。彼らがその専門性を最大限に活かせるよう、キャリアパスを具体的に提示し支援することが重要です。」
アカリク・山田 諒 代表取締役
「歴史ある熊本大学と深い連携を持てることに感謝しています。私たちの使命は、大学院生がその持つ価値を認識し、多様なフィールドで活躍できる環境を創出することです。この覚書締結を通じて、より具体的な機会を提供し、学生のキャリア課題に寄り添っていきます。」
終わりに
この連携が熊本の地域に新たな価値を創出する人材を育成し、ひいては地域社会の発展に寄与することを期待しています。熊本大学とアカリクの取り組みが学生一人ひとりの未来を切り開く手助けとなることでしょう。