木村化工機が参画する連携の意義
木村化工機株式会社は、日本産業機械工業会が創設した「J-BAS(Japan Bio Alcohol from Sorghum)」に参加し、バイオエタノールの国産製造プロセスの構築に取り組んでいます。J-BASは、持続可能な航空燃料(SAF)の供給を増やし、カーボンニュートラル社会の実現を目指すコンソーシアムです。特に、ソルガムを原料とする安価なバイオエタノール製造を目指しています。
産学連携の重要性
このコンソーシアムには、企業や大学、研究機関が参加し、技術革新を通じて新しいバイオエタノールの製造方法を模索します。木村化工機では、「前処理」「発酵」「蒸留」「高純度化」のすべての段階で、自社の技術的な強みを活かし、特にCO₂排出を削減する「ヒートポンプ式バイオエタノール蒸留装置」を提案しています。この装置は、低濃度のエタノールを電力のみで蒸留することで、従来の方法に比べてエネルギー消費を大幅に減少させます。
バイオエタノール製造の各プロセス
木村化工機が関与するバイオエタノール製造プロセスの4つの主要な段階を見てみましょう。
1.
前処理: ソルガムなどの硬い植物原料を酸やアルカリで可溶化し、主成分を分解します。
2.
発酵: 可溶化した糖を酵母によってアルコールへと変化させます。
3.
蒸留: 発酵後の低濃度エタノールを高めていくプロセスで、木村化工機の技術を利用し、CO₂排出量を削減します。
4.
高純度化: 高純度のエタノールを生成するために、膜分離技術を駆使します。
技術の革新
木村化工機が開発したヒートポンプ式蒸留装置は、大きな特徴として、ボイラー蒸気を用いず電力のみで蒸留を行います。エネルギー効率が高く、CO₂排出が実質ゼロに近いのが魅力です。2024年には、このシステムを基にしたシミュレーションプログラムが開発され、さらに技術的な進歩を遂げる予定です。これにより、国内でのSAFの供給が大幅に向上することが期待されます。
J-BASの将来展望
J-BASの創設背景には、国際的な脱炭素化の潮流が大きく影響しています。航空業界では2050年までにCO₂排出量を半減させるという目標が掲げられ、2030年までにSAFの使用割合を10%に引き上げることが必要とされています。しかし、現状ではSAF供給量が極めて少なく、国内での供給体制の強化が急務です。
経済的な視点
J-BASでは、製造プロセス全体の最適化を図り、コストの低減を目指しています。安価にバイオエタノールを生産することで、より多くの航空機がSAFを使用できるようになります。また、国産の酵素や原料作物としてのソルガムの特性を研究し、商用化への道を探ります。
まとめ
木村化工機が参画する「J-BAS」は、持続可能な航空燃料の供給拡大につながる重要な取り組みです。バイオエタノールの製造は新しい産業の基盤を築く可能性を秘めており、それによってカーボンニュートラル社会への一歩を踏み出すことができます。今後の進展が期待されます。