マレーシアに誕生した新しい医療の拠点
2026年6月16日、マレーシアのペラ州イポーに「PERKESO国立神経ロボット・サイバニクス・リハセンター」が正式にオープンしました。開所式にはペラ州のスルタンであるナズリン・ムイッズディン・シャー陛下をはじめ、マレーシア政府の高官や日本の特命全権大使など約540名の関係者が出席し、盛大に行われました。
このリハセンターは、東南アジア最大級の医療施設として、ニューロロボティクスとサイバニクスに基づいた最先端の治療を提供します。また、施設には「Pusat Rehabilitasi PERKESO Sultan Nazrin Shah」という名称が与えられました。
サイバニクス医療の最前線
本センターは、今までにない医療複合拠点として設計され、東京ドーム3.4個分に相当する広大な敷地を有しています。最大700人を一度に受け入れ、年間では約3000人の患者が利用できる能力を持ちます。これは、世界的にも画期的な機能を持つ医療センターといえるでしょう。
当初、CYBERDYNE株式会社はマレーシア政府と連携し、2018年に初めてのHAL(ヒューマンアシストロボット)の導入を果たしました。この革新的な技術によって、多くの患者が先進的なリハビリテーションを受けることができるようになりました。
HALの導入がもたらす効果
2019年には、マラッカに「Neuro-Robotics Rehabilitation & Cybernics Centre」を設立し、脊髄損傷や脳卒中の患者に具体的な施術を行うための基盤を整備しました。そして2022年には、国家レベルでの「神経ロボット・サイバニクス・リハセンター」構想が発表され、今回の開所に至りました。この動きは、HALの大規模導入に関する計画も含まれ、世界でも最大規模の事例になります。
現在、マレーシア国内には15の施設に182台のHALが導入されており、これによってサイバニクス治療が進展しています。本センターでは、下肢用HALや単関節用HALなどを活用し、広範囲な患者に対して機能改善を目指した治療が実現しています。
総合的な支援体制
本センターでは、サイバニクス医療健康イノベーションの理念に基づいて、治療だけでなく社会復帰や就労支援まで幅広いサービスを提供します。具体的には、神経疾患の患者だけでなく、労働災害による被害者など、社会参加を支えるための包括的な支援が求められています。
さらに、CYBERDYNEは他の国々とも連携し、ASEAN地域やグローバルレベルでのヘルスケアのプラットフォームを構築することを目指しています。羽田空港の「サイバニクス医療イノベーションベース」を活用し、治療から社会参加を支える試みについても意見交換が進められています。
未来の医療に向けて
CYBERDYNEは今後もPERKESOおよびマレーシア政府との連携を緊密にし、サイバニクス技術を活用した医療システムの社会実装を推進していきます。そして、「サイバニクス医療健康イノベーション」が持つポテンシャルを最大限に引き出し、地域の医療だけでなく、国際社会にも寄与できるような取り組みに期待が寄せられています。