新メーター監視技術
2019-07-26 10:16:06

NECと電中研が新たに開発した画像認識技術によるメーター監視ソリューションとは

NECと電中研が共同開発した「NECメーター監視ソリューション」



近年、電力インフラの現場では、人手不足や熟練技術者の高齢化といった課題が顕著になっています。これにより、発電所や変電所で数多く設置されているメーターの点検業務が大きな負担となっており、作業者が現場に足を運び、指示値を手作業で確認する必要があります。特に、データ転送機能を持たないメーターが多く存在するため、監視カメラを用いて画像を確認する方法が一般的ですが、これは効率的ではありません。

こうした背景を受けて、NECと電中研は、最新の画像認識技術を活用した「NECメーター監視ソリューション」を共同開発しました。このソリューションは、変電所や工場で実証実験を重ねながら、さまざまなメーター値を自動で読み取ってデジタル化・収集する革新的な技術です。

自動化による業務効率化


本ソリューションは、モバイル端末や固定カメラでメーターの画像を撮影し、その情報をセキュアなクラウド環境に自動でアップロードします。これによって、メーターの指示値はデジタル化され、リアルタイムで可視化されます。
データはグラフ化され、機器の状態変化を簡単に把握できるとともに、異常値の検出やユーザーへの通知も行われます。これにより、業務の効率化はもちろんのこと、入力ミスの防止なども期待されています。

特徴


1. メーター指示値の自動化


「NECメーター監視ソリューション」では、読み取った指示値を自動で集計し、データ化します。従来は作業者が手動で行っていた部分が自動化されるため、人的ミスを大幅に軽減可能です。また、デジタル化されることで、現場状況を定量的に把握でき、異常や変化の早期発見が可能になります。

2. 高精度かつ高速な認識


NECは、約60年にわたる郵便区分機の開発で培った認識技術を生かし、文字式メーター値の読み取りに応用しています。特に、針式メーターの認識においては、電中研が開発した高精度・高速の認識エンジンが採用されており、迅速かつ正確にデジタル化を行っています。

3. 柔軟な環境対応


メーター画像の撮影方法はモバイル端末と固定カメラから選択でき、現場の状況に応じた最適な手段で利用できます。遠方の監視が必要な場所や巡回が難しい現場では固定カメラを設置し、必要なデータを定期的に収集することが可能です。

まとめ


「NECメーター監視ソリューション」は、現場の業務負担を軽減し、点検業務の効率化を図る強力なツールです。自動化およびデジタル化により、作業者の負担を減らしつつ、より高度なインフラ管理を実現します。この革新的な技術が、電力インフラの点検業務に革新をもたらすことを期待しています。

会社情報

会社名
一般財団法人 電力中央研究所
住所
東京都千代田区大手町1-6-1大手町ビル7階
電話番号
03-3201-6601

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