医療アクセスの実態調査が明かした日本人の健康不安と迷いについて

最近、Ubie株式会社が実施した「医療アクセス実態調査2025」によって、日本人の医療に対する不安や情報迷いの実態が浮かび上がってきました。調査対象は全国の20代から70代の男女1,200名で、ほとんどの人々が体調不良時の医療行動に迷いを抱えていることが判明したのです。

7割が医療行動に対し迷いを感じる

調査結果によると、体調不良時の「症状認知」「情報収集」「受診」「診断」「治療」のいずれかの段階で、困難を感じている人が全体の72%に達しました。この数値は、20代から70代までの各年代に共通しており、特定の年齢層や性別の問題ではなく、国民全体に広がる社会的な課題として捉えられています。

特に印象的なのは、約38%の人々が自己判断による行動が引き起こした何らかの悪影響を経験したと答えています。これは精神的なストレスや、家族に心配をかける結果につながる場合も多く、健康状態の悪化だけでなく、周囲にも影響を与えることが示されています。

医療情報の入手法とAI活用の現状

調査では、医療情報の取得の仕方として「インターネット検索」が最も多く、全体の55.2%が利用しているという結果が出ました。次いで、「かかりつけ医」26.7%、「テレビ」22.8%などが続きますが、AIやチャットボットの活用は僅か4.1%に留まっており、医療の現場におけるAIの活用は未だ限られたものと言えます。

インターネット検索を利用する人は、「情報が多すぎて選べない」「調べるほど不安になる」といった意見が多く、情報の氾濫が逆に医療へのアクセスを難しくしている現況が浮かび上がりました。信頼できる情報を見つけることの難しさが、医学的判断を行う際の障壁となっていると考えられます。

受診判断に悩む割合および要因

受診の判断に困難を感じる人も多く、特に50代・60代の女性では約4割が「受診すべきかどうか決められない」という状況に陥っています。症状の深刻さや受診すべき診療科を理解できないことが要因で、複数の判断要素に対して困難を感じる人が多いことも分かりました。受診後にも医療への疑念を持ち続けるケースがあり、約20%の人が「診断が適切かどうかわからない」と感じています。

解決策としての信頼できる情報源

調査の結果から、医療迷子の人々が求めるのは単なる情報ではなく、具体的な次のステップを示す「道しるべ」であることが明らかになっています。信頼できる医療機関の紹介や、症状に応じた適切な診療科の提案が求められています。これは、今後医療アクセスを改善するために不可欠な要素と言えるでしょう。

Ubieの取り組みと今後の展望

Ubie株式会社は、テクノロジーを活用してこの問題に取り組み、医療に迷うことなくアクセスできる社会を目指しています。「医療迷子」をなくすためには、信頼できるサポートの仕組みを構築することが急務であり、さらに調査を通じて得た実態を基に、広く社会に情報を普及させることが重要です。

調査結果が医療機関や関連機関にとっても意識の喚起につながることを期待し、Ubieは今後も医療の安心を支える取り組みを続けていきます。