三菱化工機の新たな挑戦「HyDel™」
三菱化工機株式会社は、川崎市において水素吸蔵合金タンクと燃料電池を一体化した「HyDel™(ハイデル)」の実証実験を開始しました。これは、企業の持続可能なエネルギー利用に向けた重要なステップとして位置づけられています。
水素吸蔵合金・燃料電池一体型システム「HyDel™」
12月6日、川崎市幸区にある「カワサキ文化公園」で行われた点灯セレモニーにて、HyDel™は水素由来のエネルギーを使用して照明器具に電力を供給しました。この新システムは、省エネルギー性と安全性を兼ね備え、多様な用途での使用が期待されています。
HyDel™の主な特徴
1.
省エネルギー
水素を圧縮することなく、また冷却装置を最低限とすることで、効率的なエネルギー供給が可能となります。
2.
安全性
高圧ガスに該当しないため、公共の場でも安心して取り扱うことができ、法的な制約もありません。これにより、幅広い層の人々がこのシステムを活用できるようになります。
3.
高性能
特に寒冷地での安定した使用を実現するために、燃料電池における水素供給の効率が高められています。この性能により、厳しい環境条件でも力を発揮します。
期待される用途
HyDel™の仕組みは、小規模で散発的な再生可能エネルギーの活用に優れていて、離島や地方の電力供給、また病院や大学での研究に利用されることが見込まれています。災害時の仮設電源としても重要な役割を果たすでしょう。
カワサキ文化公園とSDGsへの貢献
「カワサキ文化公園」は、川崎市が進める若者文化の発信拠点であり、2025年にオープン予定です。この実証実験を通じて、三菱化工機はSDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた取り組みを強化しています。特に目標7(クリーンなエネルギー)、目標9(産業と技術革新)などに貢献することが期待されています。
まとめ
三菱化工機の「HyDel™」は、水素エネルギーの利活用に新たな道を開くことを目指しています。企業の持続可能な活動は、私たちの未来にとって欠かせない要素です。今後の実証実験に注目が集まります。