ものづくりDXの新たな一歩
NECネクサソリューションズ株式会社(以下、NECネクサ)は、伊藤超短波株式会社(以下、伊藤超短波)との協力を通じて、製造業におけるデジタル変革、つまりものづくりのDXを一層加速させています。プラットフォームであるPLMソリューション「Obbligato」を活用し、機構設計の「SOLIDWORKS」、回路設計の「Quadcept」との連携を図ることで、開発と生産プロセスの効率化を実現しました。
背景と課題
伊藤超短波は、医療機器業界において高品質な製品を提供するために、超音波や電気刺激を活用した治療機器やリハビリ機器を開発・製造しています。しかし、これまで設計や開発において使用されていたのは主にアナログ媒体。長年にわたるこのアナログなアプローチが、情報共有や検索という間接業務の増大を招き、開発工数を圧迫していました。
同社にとって、間接業務の削減は市場での競争力を維持するための重要課題とされ、デジタル技術を導入し、業務改革を実現する必要がありました。
システム連携の実現
このような背景のもと、NECネクサは伊藤超短波のニーズに応じ、PLM、生産管理、CAD/PDMなどを統合した連携システムの構築に取り組みました。特に、国内シェアNo.1のPLMソリューション「Obbligato」を導入し、業界で実績のあるSOLIDWORKSとQuadceptとの組み合わせを通じて、開発プロセスを抜本的に革新しました。
これにより、設計図面や部品表などの情報が電子化され、印刷やファイリングといった従来のアナログ作業が排除されました。情報の検索や共有が格段に効率化されたことで、開発への集中が生まれ、間接業務の削減が実現したのです。
導入効果
このシステム連携により、以下のような具体的な導入効果が生まれました:
- - 設計作業の効率化:アナログからデジタルへの移行により、設計図面の電子化が進み、時間を要する検索作業が短縮されました。
- - 部品情報の共有:設計部品に関する情報は、CADからPDM、PLM、生産管理まで徹底して共有され、設計品質向上に寄与しています。
- - 審査プロセスの改善:システム上での図面確認が可能となり、時間や場所に制約されない迅速な業務遂行が実現しました。
今後の展望
NECネクサは、今後も伊藤超短波との協力を深め、持続可能な成長を支援していく意向です。ものづくりのDXを推進し、業界全体の生産性向上を目指して、新たな技術やシステムの開発を進めていくでしょう。また、電子データの管理において安全性や信頼性を確保しながら、一層のサービス向上を図ることで、お客様にとって価値のあるソリューションを提供していきます。
今回の取り組みは、製造業にとってのデジタル化の重要性を再認識させるものであり、今後のものづくりのあり方に大きな影響を与えることでしょう。NECネクサソリューションズと伊藤超短波の協力により生まれたこの新しいシステム連携は、業界全体へのイノベーションをもたらすことが期待されます。