環境に優しい新素材、LIMEX Sheetの全車両導入
環境問題が深刻化する中で、企業はさまざまな取り組みを通して持続可能な社会の実現を目指しています。その一環として、株式会社TBM(以下、TBM)が開発した「LIMEX Sheet」が、東海道新幹線のグリーン車全車両で採用されることが決定しました。この新素材は、従来のラミネート加工製紙からの脱却を図り、環境負荷を軽減することを目的としています。
LIMEX Sheetとは?
LIMEX Sheetは、主に石灰石を原料とした素材で、従来の紙と比べて水の使用量を約94%も削減できます。また、木材パルプを使用しないため、森林資源の保全にも寄与します。この素材は既存の印刷・加工設備で活用でき、広告資材から日常品まで広範囲に使用可能です。耐久性や耐水性にも優れているため、アウトドアシーンや水回りでも安心して利用できます。
採用の背景
JR東海は、生態系への影響を軽減するため、従来の紙製のリーフレットを見直し、新たにLIMEX Sheetを採用しました。実際に行われた実証実験では、使用していた紙製リーフレットの約40%が交換を必要としたのに対し、LIMEX Sheetはわずか5%で済みました。この結果は、新素材の高い耐久性を示すもので、新幹線の運営効率を大きく向上させる要因となります。
環境面での優位性
LIMEXを使用することで、石油由来のプラスチック削減にも貢献しています。これによって、温室効果ガスの排出を抑えることができ、持続可能な未来への一歩を踏み出しています。また、TBMがLIMEX Sheetの製造に用いる自社工場は、100%再生可能エネルギーを活用しており、電力消費においても環境配慮がなされています。
今後の展望
LIMEX Sheetを使用したリーフレットは、2026年3月から順次、東海道新幹線の全てのグリーン車に導入される予定です。これにより、旅客サービスとともに、輸送における環境負荷の軽減にも寄与することが期待されています。TBMは、JR東海と連携し、更なる展開を目指すと共に、LIMEXの普及に努めていく方針です。
Global CityTech Bridgeの取り組み
このプロジェクトは、東京都の「グローバルイノベーションに挑戦するクラスター創成事業」に基づいています。大型都市の課題を解決するためのテクノロジー革新を推進し、スタートアップとの協力を通じて様々な社会実装を目的としています。このような背景が、「LIMEX Sheet」の採用を後押ししました。
おわりに
TBMが創出するLIMEX Sheetの導入は、環境意識を高めながら、新たなビジネスチャンスを生む可能性を秘めています。今後も持続可能な社会へ向けた努力を続けていく企業の姿勢に期待が寄せられます。SR東海の新幹線グリーン車においても、環境に配慮した材料によるサービス向上が図られ、利用者にとっても満足度の高い選択肢となるでしょう。