新たなつながりの形、帽子用部分ウィッグ
株式会社ファイントゥデイが展開するヘアケアブランド「フィーノ」は、医療用ウィッグに関する新たな取り組みとして、「N HEAD WEAR」と初のコラボレーションを行い、帽子用部分ウィッグを製作するプロジェクトを始動しました。このプロジェクトは、ヘアドネーション「finoウィッグBank」を通じて寄せられた髪を利用し、髪の長さが31cmに満たないものや、フルウィッグに活用できない髪を新たな形として届けることを目的としています。
プロジェクトの背景
「HAIR TOUCH YOUのばせば届く。」というプログラムの一環で始まったこのプロジェクト。医療用ウィッグが必要とされる方々の中には、ウィッグの着用で前向きになれる一方で、高額な購入費用や快適性の欠如に悩んでいる方が多くいます。特に、ウィッグを使用する際の「着脱のしやすさ」や「長時間の快適さ」が求められる中、新しい提案として帽子用部分ウィッグの製作が決定しました。
コラボレーションの意義
「N HEAD WEAR」は、乳がん治療によって脱毛経験を持つデザイナーが立ち上げたブランドであり、髪の有無にかかわらずおしゃれを楽しむことを支援しています。このブランドとのコラボにより、支え合いの輪を広げ、より多くの人に希望を届けることを目指しています。
恩恵を受ける人々
プロジェクトでは、乳がんの早期発見の重要性を伝える「ピンクリボン月間」に合わせて、対象商品の購入者の中から先着15名に部分ウィッグを無償提供します。この部分ウィッグは、寄付された髪を用いて製作され、その髪には髪を寄付した方々の想いが込められています。これは、ウィッグが必要な方々にとって、さらなるサポートの手助けとなります。
様々な髪を寄せ集める
「finoウィッグBank」では、個々の髪の特徴を尊重し、長さや質感、色に関わらずすべての髪を受け付けています。それには、カラーリングされた髪や癖毛、グレイヘアなど、バリエーション豊かな髪が寄せられています。このため、部分ウィッグには多様なスタイルを反映することができ、個々のニーズに応じた製品づくりが可能となります。
ウィッグ使用者の声
過去に行った調査結果でも、多くのウィッグ使用者が「フルウィッグを使うことに満足している」と答えている一方で、「長時間着用した時の不快感」や「高額な購入費用の負担」を感じていることが示されました。この調査に基づいて、帽子用部分ウィッグはより快適で、精神的な負担を軽減できる手段として提供されています。
未来への活動の展望
今後は、「医療用ウィッグを使用することが当たり前ではなく、ファッションとして楽しむ」ことを広げていくことが目標です。本プログラムは、ウィッグ使用経験者の生活をより豊かにし、その人らしさを引き出すための支援を続け、今も多くの人々の想いをつなげる役割を担っていきます。髪にまつわる思いを受け止め、支え合う社会の形成に貢献していく所存です。