坂井市が株式会社タイミーと連携協定を締結、雇用創出に期待

福井県坂井市は5月23日に、労働時間を柔軟に選べるアプリを提供する株式会社タイミーと、包括的な連携協定を締結しました。この協定は、坂井市が福井県内で初めて結んだものであり、全国で40番目となります。

協定の背景と意義

坂井市の池田禎孝市長は、協定締結の意義について語り、『働き手の高齢化や人手不足が深刻化している中で、タイミー社との連携は市民に多様な働き方を提案し、人材確保につながる』と述べました。この協定は、坂井市内の雇用創出に寄与すると期待されています。

株式会社タイミーは、2017年に設立された企業で、学生起業家だった小川嶺氏が現在の代表を務めています。彼らが提供するアプリは、『好きな時間で働きたい』というワーカーと、『働いてほしい時間』に人手を求める企業をマッチングさせるもので、これまでに急速に成長してきました。アプリを利用するワーカーは、すでに1,000万人を突破し、一般的なアルバイトのように面接や履歴書の提出が不要な点が評価されています。

協定内容と具体的な取り組み

この協定により、坂井市内の事業者に向けて以下の5項目が連携されます：
1. 人材確保：市内事業者の必要とする人材を確保する支援を行います。
2. 雇用創出：地域の雇用を増やすための施策を展開します。
3. セミナー開催：市内の事業者向けに『スポットワーク』や新しい働き方を提案するセミナーを開催します。
4. 潜在労働力の喚起：子育て世代をはじめとする様々な世代に向け、好きな時間で働くことの利便性を広めます。
5. 評価と目標設定：今後、福井県内でのワーカー数の増加を目指し、全国平均以上の成長を図ります。

福井県全体への影響

タイミー社は、すでに他の地方自治体とも多数の連携協定を結んでおり、その数は21道府県39自治体に上ります。坂井市との協定は、福井県全体の雇用創出においても重要な一歩と位置づけられます。

小川代表取締役は、ビデオメッセージで『東京一極集中ではなく、地方の活性化が必要だ』と強調。坂井市との連携が、福井県全体の雇用対策に寄与することへの期待を示しています。

今後の展望

坂井市の池田市長は『多様な働き方が実現できることが、市内企業の雇用確保につながる』と期待を寄せています。今回の協定により、地域経済の活性化が期待され、働く人々にとっても新たなチャンスが提供されることでしょう。

坂井市とタイミー社によるこの連携は、今後の雇用創出や地域振興に大きな影響を与えることが期待されています。作業時間の自由度や即日給与のシステムなど、働きやすさを重視したサービスが地域で浸透することで、より多くの人々が自分に合った働き方を見つけられる日が訪れるでしょう。