「Maar 再生材調達」実証実験の開始
株式会社TBMは、愛知県の豊田市と連携し、再生材や再生原料の調達を支援する新たなプラットフォーム「Maar 再生材調達」を活用した実証実験をスタートしました。これは、豊田市内の企業が安定的に再生材を調達・販売できる体制を整えることを目的とし、地域の資源循環を促進する仕組みを構築する試みです。
1.背景
豊田市は日本でも有数の製造業の中心地であり、特に自動車産業が地域経済を支えています。しかし、国際的な環境問題への対応として、製造業においても資源循環関連の政策が強化される中、日本も新たな規制に対応していく必要があります。特にEUでは、2030年までに新車生産への再生プラスチックの使用を義務づける動きが進んでいます。これに呼応して、日本国内でも製造業における再生プラスチックの利用が推進されつつありますが、現在のところ廃プラスチックの多くが焼却処分される現状があります。
こうした背景を考慮し、TBMは地域内での再生材利用を促進するため、本実証実験を実施するに至りました。
2.実証実験の概要
TBMは、国内有数のプラスチックリサイクルプラントを運営し、250社以上のリサイクルパートナーと連携して再生材の流通を行っています。2023年には国際的な認証を取得し、「Maar 再生材調達」の提供を開始しました。豊田市との協業により、以下の取り組みが実施されます。
- - 登録の推進: 豊田市内企業に対する「Maar 再生材調達」への無償登録を促進し、流通データを可視化します。
- - 再生材取引支援: 専門家が市内企業の再生材取引を支援し、最適なマッチングを行います。
- - 需要調査: 市内企業の再生材に関するニーズを把握するため、アンケート調査を実施します。
- - 課題抽出と解決策: データを分析して具体的な課題解決策を検討します。
実施期間は令和7年の1月から6月までで、参加企業はこの実証実験を通じて得られた知見を基に継続的な取引を行うことが可能です。
3.参加方法
豊田市内の企業は、以下の方法でこの実証実験に参加できます。
1.
面談: TBMの担当者との個別打ち合わせを予約できます。
2.
アンケート調査の協力: 資源循環に関するニーズを把握するため、アンケートに協力できます。
3.
登録: 再生材の取引に関心がある企業は、「Maar 再生材調達」に登録し、最適な取引先とのマッチングをお願いできます。
4.「Maar 再生材調達」について
「Maar 再生材調達」とは、デジタルプロダクトパスポート(DPP)に基づいた再生材調達を支援するプラットフォームであり、透明性ある取引をサポートします。これにより、製品ライフサイクル全体にわたるデータの追跡が可能で、リサイクルの効率が向上します。 すでに官民連携プログラムでの受賞歴もあり、TBMはこの新たな取り組みにおいても高い評価を得ることが期待されています。
5.株式会社TBMの概要
- - 代表者: 山﨑 敦義
- - 所在地: 東京都千代田区有楽町
- - 設立: 2011年8月
- - 資本金: 120億3546万円(2023年12月末時点)
- - 事業内容: 環境に優しい素材の開発や製造、資源循環の促進など。
TBMと豊田市が共同で進めるこの実証実験は、地域の持続可能な発展に寄与することを目指しています。企業の皆様の参加を心よりお待ちしております。