アイラト、AI支援ソフト『RatoAI』が医療機器承認を取得
アイラト株式会社は、放射線治療計画をサポートするAI支援ソフトウェア『RatoAI』の製造販売承認を2026年6月24日に取得しました。この承認により、同社は国内の医療機関への本格的な導入準備を進めることが可能になり、放射線治療における革新を促進することが期待されています。
RatoAIの機能と特長
RatoAIは、放射線治療の計画立案に特化したAIソフトウェアです。その機能には、まず、CT画像からの臓器や組織の輪郭を抽出するサポートが含まれています。この機能は、全身の主要な100部位以上の正常臓器に対応しており、精度の高い治療計画を立てるための重要な手助けとなります。
さらに、RatoAIは機械学習モデルを活用して線量分布を推論し、治療計画を作成します。作成された輪郭は医療従事者による確認や修正が可能で、これにより業務の負担が大幅に軽減されます。医療従事者が安心して使用できるよう、使いやすいインターフェースが整備されているのも特長です。
クラスⅢ医療機器としての承認
医療機器はそのリスクに基づいてクラスⅠからⅣに分類されますが、RatoAIはクラスⅢに該当します。これは、製造販売にあたり、日本の医療機器承認機関であるPMDAの審査と、厚生労働大臣の承認が必要な、非常に高い信頼性が求められることを意味します。このような高度な医療機器の承認をスタートアップ企業が受けたのは、日本国内では初めてのことです。
代表取締役からのコメント
アイラトの代表取締役、木村祐利氏は「RatoAIは、大学での研究成果を基に開発され、多くの医療機関との連携によって実際の医療現場に適応するプロダクトとなりました。この承認は当社にとって大きな節目であり、業務負担を軽減し、医療従事者が本来の役割を発揮できる環境作りに貢献できることを嬉しく思います」と語っています。
また角谷倫之氏も、「RatoAIは医療現場での利用を目指して基礎開発を行ってきました。患者一人ひとりに対応するためには高度な専門性が求められますが、RatoAIを活用することでそのプロセスをサポートし、医療従事者の負担軽減につながることを願います」とコメントしました。
今後の展望
アイラトは、RatoAIを通じて放射線治療の分野をリードし、今後も臨床現場の声を真摯に受け止めながら継続的な改良を行っていく方針です。新しい技術の導入は医療現場に多くの可能性をもたらし、患者にとっても質の高い治療を実現するために寄与することが期待されています。さらに、海外展開の可能性も視野に入れ、国際市場での競争力を高めていく考えです。
会社概要
アイラト株式会社は、東北大学の放射線治療AI研究から生まれた成果を生かして、2022年に設立されたスタートアップです。彼らはがん患者を救うことをミッションに掲げ、医療従事者や研究者によるチームで、実用的な医療AIプロダクトの開発に取り組んでいます。これからの展開が注目されます。