日本市場に本格始動! ドイツ文化観光の新たな扉が開く「Cultureland Germany」
2025年5月29日、ドイツ観光局(DZT)が日本市場に向けた画期的なクロスメディアキャンペーン「Cultureland Germany」を本格的に始動させました。約1か月にわたり、2つの主要なオンラインプラットフォームを活用し、ドイツが誇る豊かな文化観光の魅力を多角的に掘り下げます。個人旅行や特定のテーマに沿った旅への関心が高まる日本において、ドイツのブランド価値をさらに高め、持続可能な観光の促進に貢献することを目指しています。
文豪ゲーテの足跡を辿る旅:フォートラベルが誘う「ゲーテ街道」の深淵
キャンペーンの目玉の一つは、2025年6月2日から約1か月間、旅行クチコミと比較サイト「フォートラベル」で展開される「ゲーテ街道」を巡るプロモーションです。ドイツ文学の巨匠、ゲーテにゆかりの深いこの街道を舞台に、文化遺産や文学、芸術に深く関心を持つ旅行者へ、ドイツならではの奥深い文化体験を提案します。
ゲーテ街道は、彼の生誕地フランクフルトから、かつての東西ドイツを縦断し、東部の宮廷都市ドレスデンへと続く歴史的な道です。沿線には、ゲーテの代表作『若きウェルテルの悩み』の舞台となったヴェツラー、バロック建築が美しいフルダ、ドイツ中世史に重要な足跡を残した世界遺産ヴァルトブルク城、ゲーテとナポレオンが交流を深めたエアフルト、そしてゲーテ自身が宰相として約半世紀にわたり活躍したワイマール、さらには学生時代を過ごし、音楽家バッハにもゆかりの深いライプツィヒといった、数々の歴史的な都市や名所が点在しています。これらの地を巡ることで、ゲーテの足跡を辿るだけでなく、ドイツの豊かな歴史と文化、そして芸術の息吹を全身で感じることができるでしょう。
フォートラベルでのプロモーションは、1万ページビューを想定した特設ページの開設に加え、SNSを活用したターゲット広告、実際に現地を訪れたインフルエンサーによる臨場感あふれる旅行記など、多様なチャネルを通じて展開されます。特に注目すべきは、フォートラベルの特設ページで日本初登場となるドイツ観光局のオープンデータ「Knowledge Graph」に基づくウィジェット機能です。これにより、「Cultureland Germany」のテーマに沿ったコンテンツはもちろん、バッハ没後275年記念に合わせたプロモーションコンテンツも日本語で提供され、旅行者の情報収集と旅への興味喚起を強力にサポートします。
ロマンチック街道で心揺さぶる体験:Veltraが彩る中世の風景
もう一つのキャンペーンの軸となるのは、2025年5月末から約1か月間、ドイツで最も人気のある観光ルート「ロマンチック街道」を舞台に、旅ナカ商品販売で人気のオンライン旅行代理店(OTA)Veltraと連携して展開されるプロモーションです。
このキャンペーンでは、ロマンチック街道が織りなす歴史、建築、そして息をのむような自然が融合した中世の風景を、日本人旅行者に強く訴求します。中世の面影を残す可愛らしい町並み、壮麗な古城、そしてどこまでも続く美しい田園風景は、訪れる人々の心を捉えて離しません。
特に力を入れているのが、コロナ禍後、ガイド付きツアーバスとして運行を再開した「ロマンチック街道バス Romantic Road Coach」の予約促進です。Veltraとのブッキングキャンペーンを同時展開することで、旅行を検討している層に対して、具体的な行動を促します。さらに、ドイツ観光局の日本向けInstagramやLINE Voomでもこの企画が拡散され、ロマンチック街道の日本人民間大使を務めるブロガー・ケイコさんも、キャンペーンに合わせてロマンチック街道バスを利用した旅の魅力を発信していきます。
未来志向の観光を推進するドイツ観光局(DZT)
今回のキャンペーンは、日本市場におけるドイツ文化観光の存在感を一層高め、訪独意欲を喚起するというDZTの戦略の一環です。
ドイツ連邦経済エネルギー省(BMWE)の委託を受け、観光の国ドイツを代表するDZTは、ドイツ国内のインバウンド観光業界や民間パートナー企業と密接に協力し、ドイツのイメージ向上と外国人旅行者の誘致に向けた戦略的なマーケティング活動を展開しています。その中心的な戦略は、市場調査に基づく顧客需要の分析、中小企業との連携強化、そして観光の国ドイツのブランド力向上にあります。
特にDZTが力を入れているのが、
デジタル化と持続可能性という2つの重点テーマです。ドイツ政府の目標に沿い、より持続可能で競争力のあるインバウンドツーリズムを推進するため、DZTは知識共有、組織内の持続可能性イニシアチブを組み合わせた3本柱の戦略を実行しています。DZTは、ドイツを国際観光市場で「万人に優しく持続可能性にも富んだ観光地」として確立することを目指しています。
また、DZTはAI(人工知能)を活用したチャットボットや対話型インターフェース、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)といった注目すべき新技術の実用化において、まさにパイオニア的存在です。AI支援型マーケティングプラットフォームを通じて、観光分野のサービスや情報を見やすく分かりやすい形で提供するため、「ドイツ観光経済のオープンデータ/ナレッジグラフプロジェクト」を推進しています。フランクフルトの本局を中心に、東京を含む世界19か所の海外支局を通じてグローバルなマーケティング活動を展開するDZTは、常に革新的なアプローチでドイツの魅力を世界に発信し続けています。
今回の「Cultureland Germany」キャンペーンを通じて、日本の旅行者は、単なる観光地巡りにとどまらない、より深く、より本質的なドイツの文化に触れる貴重な機会を得るでしょう。ゲーテやバッハが育んだ知の遺産、そして中世の面影を残すロマンチックな風景は、きっと忘れられない旅の思い出を刻んでくれるはずです。