江田島での新たな牡蠣学習プロジェクト
江田島の小中学生たちが、地元名産である牡蠣を通じて海を学ぶ新しいプロジェクトに参加しています。このプロジェクトは、一般社団法人瀬戸内プロジェクトin広島が主導するもので、7月に行われた現地調査をきっかけにスタートしました。
この活動には「瀬戸内こども牡蠣調査団」として、小学5年生から中学2年生までの22名が参加。今回彼らは、実際に牡蠣の幼生を水槽で飼育・観察するという新しい挑戦を始めました。狙いは、牡蠣だけでなく、広島の海の環境を深く理解することです。
飼育観察のスタートイベント
9月6日には水槽での牡蠣の飼育観察を始めるためのスタートイベントが行われました。中国放送本社のロビーに設置された水槽では、実際に牡蠣の幼生が観察可能になっています。参加したのは、生徒とその家族合わせて40名。水槽の前に集まった参加者たちは、幼生が生きている姿に驚きと興奮を隠せませんでした。
「殻が開いたり閉じたりしてる!」という声が上がり、生徒たちは水槽を取り囲み、牡蠣の状態を熱心に観察しました。その後、イベントでは「イノカ」の技術者が特別授業を提供し、牡蠣に関するさまざまな知識をクイズ形式で学びました。
観察の目的と今後の活動
このプロジェクトでは、実際に水槽内の牡蠣の成育を観察するだけでなく、餌となる植物プランクトンの量や牡蠣同士の密度がどのように成育に影響を与えるかを学びます。特に、自然環境を再現することを重視し、社外の技術協力として「環境移送技術」を活用しており、今後6か月間の飼育観察が行われます。
さらに、プロジェクトの目的は次世代へ美しい海を引き継ぐこと。学んだ知識は「江田島牡蠣新聞」という形でまとめられ、広島電鉄のラッピング車両に掲出される予定です。また、中学生団員たちは、この学びを「教材」として広島の小学校などで海の授業に活用されることを目指しています。
日本財団とプロジェクトの連携
このプロジェクトは、海と人とのつながりを大切にし、豊かな海を次世代に引き継ぐための「日本財団『海と日本プロジェクト』」の一環として実施されています。このような活動を通じて、子どもたちが海の環境問題を「自分ごと」として捉え、積極的に学び、行動することを期待しています。
江田島の小中学生たちの挑戦は、これからも広がり続け、未来の海の守り手としての役割を果たしていくでしょう。今後の活動に大いに注目が集まります。これからも彼らの成長と学びの様子に期待しましょう。