セカンドハーベスト・ジャパンに新たな舵取り
2025年7月1日、認定NPO法人セカンドハーベスト・ジャパン(以下、2HJ)に新しいCEOが就任することが発表されました。その名は芝田雄司(しばた ゆうじ)氏。彼は17年間、この団体のミッションに深く関わってきた経験を持つリーダーとしてコミットしています。
2HJは日本初のフードバンクとして、経済状態や緊急時にかかわらず、誰もが安心で安全な食事にアクセスできるフードセーフティネットの構築を目指しています。COVID-19の影響を受け、食支援の必要性が高まる中で、関東圏に加え、沖縄でもフードパントリーを開設し、地域のニーズに応えています。
芝田雄司氏の挑戦とビジョン
芝田氏は東京農業大学を卒業後、フィリピン大学での農業学修士号取得など、専門的なバックグラウンドを持っています。国際稲研究所や三菱総合研究所を経て、2HJに入職し、石巻プロジェクトやパントリーチーム、政策提言チームなどで数多くの役割を果たしてきました。彼の経験は、同団体が抱える課題への理解を深め、ミッションの実現に向けた強力な基盤となるでしょう。
「私たちのスローガン『すべての人に、食べ物を。』には、大切な意味が込められています」と芝田氏は語ります。彼は、全ての人が明日の食事を心配せずに済む社会の実現を目指し、関係者との協働を促進していく意向を示しました。特に、東日本大震災や熊本地震などの自然災害の際に、彼は被災者支援の立案やフードパントリーの運営など、実践的な取り組みをリードしてきました。
フードセーフティネットを拡充
2HJは新CEOの下、国内のフードセーフティネットの拡充に努めます。社会情勢の変化や災害時に、一人でも多くの人が必要な支援を受けられるよう、様々な企業や団体と連携していく方針です。行政とのネットワークを強化し、政策提言活動を通じて、持続可能な食支援の仕組みを築き上げることが求められています。
食の未来へ向けた取り組み
今後、芝田氏はフードバンクの活動を通じて、食べ物のもったいない気持ちを大切にした支援の形を模索していきます。「私たちの活動が、漠然とした食の不安を解消する一歩になればと思っています」との思いを込めた言葉からは、彼の熱意と誠意が伝わります。2HJの新たなチャプターが、食の未来にどう寄与するのか、私たちも注目していきたいと思います。
このように、芝田雄司氏の就任は、2HJにとって新たなスタートを切る重要な出来事であると同時に、日本全体のフードセーフティネットの強化へとつながるでしょう。食の安全を求める声が高まる中、今後の彼のリーダーシップに大いに期待が寄せられています。