科学的アプローチで導くウェルビーイングの新しい設計図とは

ウェルビーイングの新たな定義

人生100年時代に突入し、人々が求める「ウェルビーイング」という概念がますますその重要性を増しています。働き方や価値観の多様化、AIやテクノロジーの進化により、私たちの生活は大きく変化しました。その結果、多くの人が「どうすれば充実した人生を送れるのか」と悩む場面が増えてきています。そこで、株式会社Aestaの代表取締役である夏井大輝氏が新たに発表した『ウェルビーイング設計図』は、科学的な知見や独自の理論を駆使し、この非常に抽象的な概念を具体的な実践書としてまとめました。

本書は482ページにわたり、充実した人生を実現するための手引きを示しています。特に、一枚の図で複雑に見える人生設計を簡単に理解できるように構築されており、読者が実際に明日から活用できる具体的な方法が記載されています。

ウェルビーイングの新しい定義

本書におけるウェルビーイングの定義は「健康を基盤に自由とウェルネスが調和し、人生を充実感で満たし続けること」です。この理論に基づき、ウェルビーイングを実現するためのプロセスを3つのフェーズに分かれています。

1. 健康基盤フェーズ: 充実した人生の土台となる心身の健康を整える。
2. 選択実行フェーズ: 自分自身で選択し行動する力を育てる。
3. 選択拡張フェーズ: より自由で広がりのある人生をデザインする。

特に注目すべきは、新たに追加された「時間的ウェルネス」という概念です。これにより、従来のウェルネスの枠組みでは捉えきれなかった「時間の使い方」を再定義し、それを「PUABフレームワーク」にて体系化しました。PUABは、目的意識（Purpose）、時間の使い方（Use）、自律性（Autonomy）、バランス（Balance）から成り立っています。

読者におすすめしたい理由

本書は、以下のような方々に特におすすめです。

- ウェルビーイングやウェルネス領域に興味がある人
- 自分の時間をもっと生き生きと過ごしたい人
- 健康やパフォーマンスの向上を図りたい人
- 自己理解を深め、自分らしい生き方を模索している人
- 組織での人的資本経営に関心を持つ人

構成

本書は3つのパートに分かれて構成されています。

Part1: ウェルビーイングを知る

第1章: ウェルビーイングの概念を解説し、充実感を構成する感情について考察します。

第2章: 自由を探求し、自分らしく生きるための心の壁を乗り越えるヒントを提供します。

第3章: ウェルネスの新しい9次元モデルや、そのハーモニーについて探求します。

第4章: 「時間的ウェルネス」の重要性を掘り下げ、PUABフレームワークを導入します。

Part2: ウェルビーイングを順番に手にする

第5章: 健康基盤を整えるための具体的な行動や習慣について提案します。

第6章: 自分で考え、行動し続けることで最高の人生を掴むための方法を解説します。

第7章: 資本主義社会における「お金」と「時間」の自由を手に入れるための戦略を示します。

Part3: ウェルビーイングの範囲を拡げる

第8章: 組織や地球規模でのウェルビーイングを考えるための視点を提案します。

著者プロフィール

夏井大輝氏は、早稲田大学商学部を卒業後、株式会社三井住友銀行に入行。金融業界での経験を経て、2020年にAestaを設立。彼は、ウェルビーイングを広めるための活動を行い、これまでに15,000以上の文献を研究しました。彼の情熱は、より良い社会を作り出すための理論を提供することにあります。

本書は、ウェルビーイングに対する新たな視点を提供することで、読者にとっての「最高の人生」をデザインする手助けをしてくれる一冊です。