能と講談で彩る『ことのは能Vol.4』
2025年6月22日(日)、東京都新宿区にある矢来能楽堂にて、一般社団法人一乃会が主催する『ことのは能Vol.4』が上演されます。本公演では、能と講談、さらにはハーモニカ演奏を交えて、平家物語の一幕「敦盛」をお楽しみいただけます。
公演は全ての人に開かれたもので、特に目の不自由な方への配慮がなされています。古典芸能に興味がある全ての方々が、能・講談・ハーモニカのパフォーマンスを通じて、「敦盛」のドラマチックな世界を体験できます。
プログラムの詳細
公演内容は多彩で、参加者をより深く古典の世界に引き込む構成がなされています。オープニングでは、鈴木啓吾氏による解説が行われ、その後「敦盛」の連吟、さらに寺澤ひろみ氏によるハーモニカ演奏「青葉の笛幻想曲」が続きます。ハーモニカは名曲として名高い曲で、日本の風情が感じられる美しい響きを届けてくれます。
その後、講談師・神田織音氏が「青葉の笛」を講談として披露します。この講談は親子の絆をテーマにしており、古典に新たな物語の視点を与えます。観客は親子の気持ちや時代背景を感じ取りながら、ダイナミックな語りを楽しむことができるでしょう。
劇の中心を成すのは、鈴木啓吾氏による半能「敦盛」です。ここでは、平敦盛を討ち取った熊谷次郎直実(蓮生法師)が遭遇する敦盛の亡霊が、戦の前夜の宴を語る様子が描かれます。「世の無常」というテーマが深く掘り下げられ、観劇者に強い印象を残すことでしょう。
プロフィールと背景
出演者には、鈴木啓吾氏という重要無形文化財保持者の能楽師が名を連ね、名実ともにトップクラスの実力を誇ります。鈴木氏は、一般社団法人一乃会の代表として活動し、能楽の普及にも情熱を注いでいるとのこと。また、講談師の神田織音氏は、古典講談の名手であり、現代的な視点を取り入れながら多様なテーマを扱った講談を提供しています。
ハーモニカ奏者の寺澤ひろみ氏も要注目です。彼女はクロマティックハーモニカと複音ハーモニカのスペシャリストで、音楽シーンでの幅広い活動を行っています。
チケット情報と公演概要
チケットは現在、カンフェティにて販売中で、座席は正面席から学生席まで多様な料金体制が整っています。例えば、正面席は5,500円、学生は3,300円となっており、特に視覚支援席も設けられている点が特徴です。視覚障害者のためのガイドヘルパーは1名まで無料でご利用いただけます。
さらに、カンフェティ限定の割引が効いたプランもあり、十分に楽しむための選択肢が豊富です。公演日は、6月22日(日)で、開場は午後1時15分、開演は午後2時を予定しています。
この機会に、能楽と講談、ハーモニカが織りなす古典の美しさをぜひ体感してください。